1秒間の映像を構成する静止画の枚数を意味する「フレームレート」は、映像の明るさと無関係ではありません。一般的にフレームレートの低いほうが映像は明るく、高いほうが映像は暗くなります。だから、できるだけ明るい映像を残そうと思えば、30fpsより24fpsのほうが有利といえます。
しかし、最近のiPhone、具体的にはiPhone 12以降のモデルでいえば、解像度が2K(フルHD)でフレームレートが24fpsのビデオを撮影することはできません。ハードウェア的に対応していないのではなく、2K/24fpsの撮影モードが用意されていないためです。
解像度を4Kに増やせば、フレームレートを24fpsにすることは可能です。その場合、4K撮影に対応したモデル(iPhone 8以降)で『設定』→「カメラ」→「ビデオ撮影」の順に画面を開き「4K/24fps」を選択するか、カメラアプリのビデオモード画面右上をタップし「4K・24」に変更します。
あくまで2K解像度にこだわり24fpsのビデオを撮影するのなら、ちょっとした裏ワザを利用します。それは「FPS自動調整機能」。iPhone XS/XR以降でサポートされる機能で、センサーの働きで明るさが足りないと判断されたとき、フレームレートを24fpsへ自動的に下げ映像品質向上を図るしくみを利用するのです。
FPS自動調整機能は手動で起動できないため、暗い場所でしか利用できませんが、撮影したビデオのフレームレートを確認すると、確かに24fpsで撮影されています。ただし、周囲がじゅうぶん明るくなったと判断されると、フレームレートはもとの設定(30/60fps)へと自動的に戻ってしまいます。