海外では様々なスマートフォンやアクセサリが販売されています。1月にラスベガスで開催されたCES 2023でも日本では見られないグッズなどが多数展示されていました。今回はその中からややマニアックな製品を紹介します。
スマホのカバーで動画や写真を再生できる「COVERRIDE」
スマートフォンのケースは傷や汚れから本体を守る用途だけではなく、お気に入りのデザインのものを買ってファッションアイテムにしたり、あるいはカード入れの付いたケースなど機能性のある製品を使っている人も多いでしょう。そんなスマートフォンケースの背面をメディアプレイヤーにしてしまった製品がCOVERRIDEです。
大切な家族の写真やお気に入りアイドルの動画などをスマートフォンに保存していても、スマートフォンでアプリを使っている最中は見ることができません。またスマートフォンのバッテリーを節約するためにも使わないときは画面を消すことが一般的です。しかしCOVERRIDEならケースの裏側にディスプレイが内蔵されており、お気に入りの写真や動画を常に見ることができるのです。スマートフォンの内蔵メモリとは連動していないため、表示したい写真や動画を一度アプリでアップロードする必要はありますが、一度保存してしまえばスマートフォンを裏返すたびに常に写真が表示されます。
最近流行りのNFTアートを買ってCOVERRIDEの画面に表示しておくのもアリでしょう。COVERRIDE自体も複数のデザインが提供される予定です。お気に入りの写真やアートを表示しておけばセンスあるケースを着けているな、とうらやましがられるかも。なおCOVERRIDEは開発中の製品で詳細スペックは不明ですが、本体にもバッテリーが内蔵されておりスマートフォンとは別に充電し、写真・動画を単独で表示できるようです。対応スマートフォンはiPhoneやGalaxyなど複数販売される予定です。
カジュアルゲームにも向いている?「Razer Edge」
ゲーミングPCやヘッドホンなどを販売しているRazerから登場した「Razer Edge」は6.8インチディスプレイを搭載するスマートフォンに見えますが、実は通話機能の無いタブレット。Razerが出す製品だけに、画面のリフレッシュレート(書き換え速度)は144Hzと超高速で、チップセットもゲームマシンに特化したクアルコムの「Snapdragon G3x Gen 1」を搭載します。
実はRazer Edgeの公式写真はこちらのように、本体の左右にゲームパッドが取り付けられています。このゲームパッドはUSB端子で接続されるため、ボタンを押しても遅延は感じられません。右側にはコントロールボタンが4つ、左側には十字キー、そしてジョイスティックは左右それぞれに配置されています。肩の部分もボタンになっており、ハイスペックなゲームもサクサクと操作できるとのこと。さらに爆発音などを振動で伝える「HyperSense」も搭載。ゲーム専用機と変わらぬ操作性ながら、本体はAndroidなので、たとえばInstagramやFacebook、Twitterもできてしまうというちょっと変わった製品です。
高性能ゲームマシンとしても魅力的なRazer Edgeですが、ゲームパッドを外してカジュアルゲームをするのも十分楽しめます。Wi-Fiモデルに加えアメリカでは5Gモデルも販売されており、いつでもどこでもゲームを楽しめます。しかもゲームの息抜きにSNSでチャットしたり、YouTubeやNetflixで動画を見ることもできるのです。
スマートフォンとゲーム専用機を1台にしたようなRazer Edge。カメラは500万画素と必要最小限ですが、ゲーム利用を重視した製品なのでこれで十分なのでしょう。アメリカではWi-Fiモデルが399.99ドル(約5万3,000円)で販売中です。
世界一信頼できるノートパソコンがスマホになった「ThinkPhone by Motorola」
レノボのノートパソコン「ThinkPad」は2022年でブランド30周年を迎えたロングセラー製品です。レノボ以前はIBMから発売されていましたが、タフなボディやユーザーが自分でパーツを交換できるなど、安心と信頼性の高いパソコンブランドとして人気があります。そのThinkPadの名前をモチーフにしたスマートフォン「ThinkPhone by Motorola」がCESで発表されました。
本体は剛性の高いアラミド繊維を採用、本体右下にはモデル名のロゴが入っています。このあたりのイメージはThinkPadそのもの。ThinkPadを使っている人なら欲しくなるデザインです。ThinkPadとThinkPhone by Motorolaの連携も強化されており、たとえばMacBookのライブカメラにiPhoneが使えるように、ThinkPhone by MotorolaもThinkPadの外付けカメラとしてオンライン会議などに利用できます。
主なスペックはチップセットがSnapdrgon 8+ Gen 1、6.6インチ2,400×1,080ピクセル、144Hz駆動ディスプレイ、カメラは5,000万画素+1,300万画素(超広角)+200万画素(マクロ)、バッテリーは5,000mAhで68Wの急速充電に対応します。ThinkPad 30周年を記念して発売されたということもあり価格は10万円を超える予定です。
他のPCメーカーを見てみると、ASUSがスマートフォン「Zenfone」「ROG Phone」シリーズを展開しています。またサムスンも海外ではノートPCを発売しています。PCブランドとして有名なThinkPadだけに、スマートフォンも限定発売ではなく定期的にシリーズ化してほしいものです。