アドビは2月7日、「確定申告予定の会社員のデジタル活用状況および帳票管理に関する実態調査」の結果を発表した。調査は2022年12月20日~26日、確定申告を予定している20~59歳のビジネスパーソン500名(男女各250名)を対象にインターネットで行われた。
調査によると、確定申告経験者のうち、「確定申告の資料準備や申告作業を負担である(とても+どちらかというと)」と回答した人は85.9%。帳票を普段どのように保管しているか聞いたところ、「紙のままファイルなどでまとめて保管」が最多の53.0%、次いで「特に決めていない」が21.2%で続いた。
一方で、「写真データ」として保管したり、「PDF化」したり、「会計ソフトと連携」させるなど、デジタルデータとして保管している人は、全体の25.6%に留まった。
続いて、「紙書類」で管理している層に対して、紙書類を減らしたいか聞いたところ、「とても思う」が40.3%、「どちらかというと思う」が48.3%と、9割近くがペーパーレス化の考えを持っていることが明らかに。しかしながら、思うようにペーパーレス化できているかと聞くと、53.6%が「できていない(まったく+どちらかというと)」と回答しており、理由として、「対応する時間がない」(34.8%)、「ソフトや機器購入に費用がかかる」(25.2%)、「何をしてよいかわからない」(22.2%)と、時間や知識の不足が主な要因に挙がった。
また、手書きや印刷された紙文書などをスキャンし、文字データに変換する「OCR(光学文字認識)」機能については、55.2%が「知っている」ものの、「使ったことがある」と回答したのは全体の29.2%にとどまり、7割以上がOCR機能を活用していないことがわかった。
次に、確定申告を行う予定の会社員の副業実施率について調べたところ、41.4%が副業をしていることが判明。また、確定申告を行う理由について聞いたところ、「医療費控除を受けるため」(29.2%)、「副業等の所得合計が20万円を超えるため」(25.4%)、「寄付金(ふるさと納税)を受けるため」(23.4%)が上位に。
確定申告の申請方法については、副業者の67.1%が「e-Taxを利用する(PC利用)」「e-Taxを利用する(スマートフォン利用)」で申請すると回答し、副業をしていない層(49.5%)に比べて20%近く高い結果に。さらに、「マイナポータル連携」機能の利用予定者についても、副業者が70.0%に対し、副業をしていない層は32.1%と、倍以上の開きが見受けられた。