ガーミンジャパンが2月9日に発売する、細身のアナログ針とデータ表示できる文字盤(ディスプレイ)を備えるハイブリッドスマートウォッチ「vívomove Trend」。同社の女性向けラインの1つ、「vívomove」シリーズの最新モデルです。
機能や細部のデザインにこだわったというvívomove Trendは、文字盤やリングのカラーがモデルによって細かく配色されており、上品なアナログ腕時計といったクラシカルな雰囲気が魅力。2月8日に開催されたメディア向け説明会で実機を体験しました。
vívomove Trendのラインナップ
Ivory/Peach Gold(アイボリー/ピーチゴールド)……ピンクゴールドの文字盤と、リングに優しい発色のホワイトを組み合わせたカラー
French Gray/Cream Gold(フレンチグレイ/クリームゴールド)……フレンチグレーにライトゴールドの文字盤とリングを配したカラー
Mist Gray/Silver(ミストグレイ/シルバー)……シルバーダイヤルにローズゴールドでアクセントを付けたカラー ※このモデルのみ2月16日発売
Black/Slate(ブラック/スレイト)……黒の濃淡を基調にアナログ時計のニュアンスを強めたカラー
ガーミン初のワイヤレス充電、ディスプレイも見やすさアップ
ガーミンのスマートウォッチで女性向けをうたう「ウィメンズライン」は、fēnix 7S、Venu、vívomove、Lily、vívosmart 5の5シリーズです。
同社は2022年秋に女優・モデルの田丸麻紀さんをアンバサダーとして迎え、女性が着けやすい同社製スマートウォッチ製品を「ウィメンズライン」として展開。日本では女性のスマートウォッチ所持率が約3割(同社調べ)と低く、国内での女性向けスマートウォッチ市場の拡大を目指しています。
今回登場した「vívomove Trend」は、アナログ針を備えるvívomoveシリーズの新製品。ガラス面をタッチすることで必要な情報が文字盤に現れます。同社製スマートウォッチで初めてQi規格に対応し、別売のQi対応充電器などに置くだけでワイヤレス充電できることが大きな特徴です。
ワイヤレス充電は注目のトピックではありますが、ガーミンジャパン マーケティング部の酒井直哉氏によると、vívomoveシリーズの既存モデルとケースサイズはほぼ同等ながら、文字盤ディスプレイおよび解像度は1.01×0.74インチ(254×346ピクセル)と従来から拡大したそうです。
特に、既存モデルでは上ディスプレイ・下ディスプレイと、表示画面が物理的に分かれていたところ、vívomove Trendでは同シリーズで初めて四角い一枚のディスプレイを採用し、より情報が見やすくなりました。合わせてメニュー表示なども最適化されています。
アクティビティは日常ユースを想定し、ウォーキングやランニング、ヨガ、ピラティスなど14種類のスポーツに対応。位置情報は接続デバイス側のGPSを使う「コネクテッドGPS」でトラッキングします。本体は5ATM(50m防水)の防水性能も備えます。
健康管理機能では、睡眠スコアやストレスレベル、Body Batteryなどガーミン製品でお馴染みの機能を用意。睡眠の質を数値化する睡眠スコアは、心拍数、心拍変動、呼吸数、体の動きなどを組み合わせて算出されます。また、生理周期・妊娠トラッキングなどの機能も用意され、データの確認や分析はスマートフォンのGarmin Connectアプリで詳細を確認できます。
スマホ連携機能では、メッセージや着信通知、カレンダーのリマインダーなどを表示。また、事故や転倒と認識された位置をリンクで緊急連絡先に送る、という事故検出機能も搭載しています。
このほかの仕様は、バッテリー駆動時間がスマートウォッチモードで約5日間+時計モードで約1日。内蔵センサーが光学式心拍計、気圧高度計、加速度計で、本体サイズは40.4×40.4×11.9mm、重さは43.3g(シリコンストラップ含む)などとなっています。
データで見る「よい睡眠」とは? 「バーコードグラフ」に注意
東京・銀座に直営店「ガーミンストア銀座」を展開している同社ですが、女性ユーザーからは体のエネルギー状態を数値化する独自指標「Body Battery」が好評だといいます。
酒井氏は、自分の身体の状態を知ること、「見える化」できることがスマートウォッチ装着のメリットと紹介。時計を着けているだけで自分の状態を正確に把握できるので、健康管理やモチベーションアップにもつながるとしました。
また説明会では、スリープトレーナーとして活躍するヒラノマリさんが、スマートウォッチで取得した睡眠データの良し悪しを解説しました。
データで見る「質のよい睡眠」とは、深いノンレム睡眠が10%~20%ほど、浅いノンレム睡眠が50%~60%ほど、レム睡眠が20%~25%ほど、覚醒時間ナシ、というように各要素のバランスがよい睡眠のこと。
一方、寝ている間に目覚めるなど、各要素が分断され、細かいバーコード状で棒グラフ化されてしまうと、睡眠リズムのよくない「悪い睡眠」だといいます。
ヒラノさんは、睡眠の質を高めるために一番大事なのは「睡眠の苦手分野探し」だといいます。例えば女性は生理前・生理後でエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌量に波があり、時期に応じて体や気持ちに変化が起こる場合があります。
ヒラノさんは、「睡眠は人生のギフト。例えば生理前でちょっと寝つきが悪いなと感じたときに軽い運動を取り入れるなど、自分の身体データを意識して睡眠の質を上げることで、自分のパフォーマンスが上がると思う」と、健康データの活用法を紹介しました。