ポルトガル中部のレイリア県にあるコンケイロス村に住む30歳の犬が、「生きている世界最高齢の犬」と、「史上最高齢の犬」としてギネス世界記録を更新したという。

今回ギネス世界記録を更新したのは、コンケイロス村に住む老犬「ボビ」だ。飼い主であるコスタさんは、「ボビの生涯は奇跡的だった」と話している。というのも、ボビが生まれた当時は、コスタ家ではすでに多くの他の動物を飼っていたそう。当時これ以上動物を飼うことができない家では、この「生まれたばかりの子犬」を埋めてしまうのが普通だと考えられていたのだそうだ。そしてコスタさんの両親は母犬がいない間に、生まれたばかりの子犬を連れだすが、急いでいたのか1匹の子犬を見落としたのだという。数日後、その子犬を発見したコスタさんは、子犬が成長するまで両親に内緒にしておいたというのだ。

ボビが長寿なのは、穏やかな田舎で暮らしていたことや、鎖でつながれたことがないことなどの様々な要因があると考えられている。また、ボビの母親は18歳まで生きており、血筋も関係があると見られているそうだ。

散歩したり、猫と遊んだり、ご飯を食べたりと元気そうなボビさん(30歳)

ボビは昼寝をしたり、人間と同じ食べ物を食べたりするのが好きだそう。30歳となった今でも散歩は好きだが、年齢とともに視力が落ちて、移動もままならなくなったので、現在は家でくつろぐことが多くなったのだとか。

ボビの犬種は、ポルトガル原産の家畜番犬の一種である「ラフェイロ・ド・アレンテージョ」の純血種で、通常の平均寿命は12~14歳なんだとか。ボビは1992年5月11日に生まれ、2月7日時点で30歳と272日。生年月日に関しては、1992年にレイリア市獣医科局(Serviço Medico-Veterinário do Município de Leiria)に登録されていて、、全国獣医師連合が管理するポルトガル政府公認のペットデータベース・SIACでもボビの年齢は確認できているそうだ。

ちなみに、今回のギネス世界記録の更新は、オハイオ州に住む23歳のチワワのミックス、スパイクが「生きている世界最高齢の犬」としてギネス世界記録に認定されてから2週間後のことだったという。また、「史上最高齢の犬」では、1910年から1939年までの29年5カ月生きたオーストラリアの牧畜犬ブルーイが持っていた記録を約100年ぶりに更新したことになる。

ネット上では「ボビはとても幸せそうな顔をしていますね。」「私は5月に30歳になるけど、あの犬は私より年上なんだ。」「30年というのは、犬にとって信じられないほど長い時間です。すごい。」などの声が寄せられた。