女優の上戸彩が、今春TBSで放送されるドラマ『ひとりぼっち ―人と人をつなぐ愛の物語―』で、嵐の相葉雅紀が演じる主人公・信也の心を救うヒロインに決定したことが7日、発表された。さらに、坂本冬美と一路真輝の出演も明らかになった。
プロデューサーを務めるのは、人気シリーズ『渡る世間は鬼ばかり』をはじめとする数々の名作ドラマを世に送り出してきた石井ふく子氏。2018年に放送されたドラマ特別企画『あにいもうと』、2020年の新春ドラマ特別企画『あしたの家族』と、今もなお精力的に作品を生み出している石井氏が贈る今作は、最も親交の深い脚本家であった故・橋田壽賀子さんに捧げる愛の物語で、亡くした姉と瓜二つの女性に出会った青年に起きる愛と奇跡の物語だ。
そして、主人公の杉信也(すぎ・しんや)を演じるのはTBSドラマ初主演である相葉雅紀。相葉に続き、このたび、物語の舞台となるおにぎり専門店「たちばな」の常連客であり、心を閉ざした信也に立ち直るキッカケを与えるヒロイン役で上戸彩の出演が決定した。さらに「たちばな」の店主にして主人公の亡き姉と瓜二つの女性役に坂本冬美、明るい性格で店主と一緒に「たちばな」を切り盛りする従業員役に一路真輝が決定した。
上戸は石井プロデュースの作品に数多く出演しているが、今回演じるのは主人公の人生に大きな影響を与える女性・内田千秋(うちだ・ちあき)。千秋は水道メーター検針員として働く信也が検針を担当するエリアに住んでいる臨月の妊婦。夫は単身赴任中で、初めての出産をひとりで迎えることに不安を感じている。おおらかで人懐っこい笑顔の千秋と、心を閉ざしている信也が偶然に出会ったことで、物語は大きく動くことになる。
そして、石井演出の舞台への出演経験はあるが、石井プロデュースのドラマへの出演は今回が初で、相葉との共演も初となる坂本が演じるのは、主人公と運命の出会いを果たす、おにぎり専門店「たちばな」の店主・立花香(たちばな・かおる)。明るく、お節介なくらい面倒見が良い人柄に惹かれている常連客も多い。ひょんなことから「たちばな」を訪れた主人公の信也は、自分の亡き姉に瓜二つの容姿である香に驚く。
また、石井作品には欠かせない一路は、香と共におにぎりを握る「たちばな」唯一の従業員・藤森聡美(ふじもり・さとみ)を演じる。優しく落ち着いた性格で香とは良いコンビだが、ある日、聡美の身にあることが判明する――。
「たちばな」は香が一念発起して始めたおにぎり専門店。聡美と二人三脚で苦労を重ね、今では行列ができるほどの人気店に成長した。千秋をはじめ常連のお客さんも多く、常連さん同士の交流も盛ん。そんなお店の環境もまた、信也の運命を変えていくことになる。
なお、本作の舞台となっているおにぎり専門店「たちばな」のおにぎりは、東京・大塚にあるおにぎり専門店の老舗「ぼんご」が全監修を行っている。全国各地からお客さんが集まり、行列の絶えない超人気店として数多くのメディアにも取り上げられている話題の「ぼんご」。その2代目店主を務める右近由美子さんが坂本や一路らに直接おにぎり指導を行い、「たちばな」のおにぎりとして客たちに振る舞われている。連日行列ができ、なかなか食べることができない絶品おにぎりにキャストたちも舌鼓を打つ。2代目から直々に伝授された坂本の手捌きにも注目だ。
上戸、坂本、一路がコメントを寄せた。
■上戸彩
――本作に参加した感想
石井ふく子先生とまた作品をご一緒できる機会をいただけてとてもうれしかったです。石井ふく子組はいつも本当に温かい空気が流れる現場で、今回も変わらない空気感に懐かしさを感じていました。昔からお世話になっている俳優さんや顔馴染みのスタッフの方々に久々にお会いできたことも大変うれしくて。コロナ禍になってからは会うことも難しい時期がありましたので、今回の現場は同窓会のような懐かしさも感じつつ、楽しみながら撮影に臨ませていただきました。
――メッセージ
橋田先生とは若い頃からお仕事させていただいておりましたが、いつお会いしても、こんな私にでさえ深々と頭を下げてご挨拶をしてくださり、常に笑顔で優しくお話ししてくださるお方でした。今回の作品では、石井ふく子先生を先頭に、皆さんが橋田壽賀子さんへの想いを胸に秘めて撮影に臨んでいたと思います。人の温かみをとても感じる今回の作品。その温かみが見てくださる方の心に届くことを心から願っております。ぜひ多くの方にご覧いただけましたらうれしいです。
■坂本冬美
――本作に参加した感想
今回、石井ふく子先生からドラマのお話をいただき、うれしい気持ちと、私に演じることが出来るのか不安でいっぱいでしたが、石井先生が橋田壽賀子先生への想いを込めて、脚本から手がけられた作品ですので、お声をかけていただき大変光栄に思っております。私が演じさせていただいたおにぎり専門店「たちばな」の店主・立花香として、お客さまに心を込めておにぎりを握らせていただきました。橋田壽賀子先生を偲ぶ作品に出演させていただいたことに心より感謝しております。そんな感謝の想いを込めて精一杯演じさせていただきました。
――メッセージ
最近、希薄になっている人と人とを結ぶ絆の大切さを思い出させてくれる、心がほんわか温かくなる作品です。生きていく上で誰もが悩みや心に傷を抱えていると思いますが、そんな心に温かく問いかけ、寄り添ってくれる作品です。是非ご家族でご覧いただきたいです。
■一路真輝
――本作に参加した感想
石井ふく子先生プロデュース、橋田壽賀子先生追悼ドラマに出演させていただけることに心からの感謝を申し上げます。お二方の作られたドラマ、そして舞台を何度か経験させていただきましたが、いつの時代の作品でも必ず揺るぎないテーマがあります。それは「人が人を思いやる」ということです。台詞の全てにその思いが溢れていて、その台本を体現出来ることを幸せに思ってやってまいりました。今回の作品も本当に温かくて、石井先生の橋田先生への思いが沢山詰まっていました。
――メッセージ
坂本さんが握られるおにぎりが見どころです。とても鮮やかな手捌きです。おにぎりの具も本当に美味しそうで、収録中は毎食おにぎりを頂きたくなる思いでした。きっとこのドラマをご覧になれば、おにぎりを食べたくなって、しばらく会っていない人に連絡をしたくなるのではないでしょうか? こころの中がポカポカするような本当に素敵なドラマです。コロナ禍もあり、人と人との関係が希薄になりがちなこの時代にこそ、1人でも多くの方に見ていただきたいです。
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