はやくももう2月。お正月ははるか昔のように感じるけれど、「家にまだお餅がたくさん残っている」という人もいるのではないでしょうか。

秋田発のヒーロー・超神ネイガー(@neiger_akita)さんが教える餅レシピが「罪深い」と話題になっています。

正月の餅、余ってねえか?

「マタギの携行食」ともいわれる秋田名物『バター餅』の作り方を教えよう。案外簡単だ。

今回は切り餅3個。耐熱容器に餅と水を入れてレンチン。バターと砂糖を入れて練る。

分量? 適当でいい。(@neiger_akitaより引用)

  • @neiger_akitaより引用

まずは耐熱容器に切り餅3個と水を入れ、柔らかくなるまで電子レンジで温めます。

  • @neiger_akitaより引用

次に、お餅をチンした耐熱容器にバターと砂糖を加えて練ります。バターと砂糖の分量は「適当でいい」そう。

  • @neiger_akitaより引用

練り終わったらこれに、谷垣ニシパから教わった「砕いた胡桃(くるみ)」を入れて混ぜる。

※途中、固くなってきた場合は温度か油分が足りないので、適時バターか加熱を追加

汁気が無くなるほど混ざったら打ち粉(片栗粉)にまぶして整える。(@neiger_akitaより引用)

  • @neiger_akitaより引用

餅を練り終えたら、細かく砕いたくるみを入れて混ぜます。途中で固くなってきたら温度か油分が足りないサインなので、バターを追加するか、あるいはレンジで軽く温めましょう。

  • @neiger_akitaより引用

汁気がなくなるほど混ざったら、片栗粉をまぶして形を整えます。

あとは適当に切り分けるか、ちぎって食え。冷めても柔らかい。うめえぞ。

へばな。(@neiger_akitaより引用)

  • @neiger_akitaより引用

あとは、切り分けるか手でちぎって食べましょう。

  • @neiger_akitaより引用

冷めても柔らかい、秋田名物「バター餅」の完成です!

この投稿に対して、Twitterユーザーからは、「こんなん絶対おいしい!」「バター餅ってそんな簡単に出来るもんなんだ…知らんかった」「餅とバター…ギルティ…」といった声が寄せられました。

ちなみに、元ツイートに登場している「谷垣ニシパ」は漫画『ゴールデンカムイ』に登場するキャラクター。「秋田・阿仁のマタギ」という設定で、マタギの携帯食(カネ餅)にくるみを入れていたというエピソードがあります。

「こんなに簡単に作れるんだ」という声も多かった「バター餅」。作る際のコツなどはあるのでしょうか。超神ネイガーの代理人さんに聞いてみました。

「バター餅」を作るコツは? ネイガーって何者?

――超神ネイガーさんは秋田で活動されていますが、「バター餅」はなじみ深いお菓子なのでしょうか。

地域によるかと思います。県南地域では「ほとんどなじみがない」という方もおります。それこそ阿仁マタギの里にほど近い大館・鹿角などの県北、いわゆる「きりたんぽ」文化圏とその広がりは重複すると考えられます(きりたんぽも「マタギ食」が由来との説があります)。

とはいえ、「バター餅」についてはテレビなどで扱われたり、また実際に美味しいため取り扱うお店も増えたりして、以前よりはずっと入手しやすくなりました。

――「バター餅」を作る際、コツがあれば教えください。

特にありません。ただ混ぜてまとめるだけです。ただ、餅が熱々で柔らかいうちでないとうまく混ぜられませんので、やけどには注意して下さい。また、バターと砂糖は「思った以上に」たっぷり入れて下さい。そうでないと「秋田らしいバター餅」になりません。

このレシピは「適当でいい」のが最大のコツ。こうでなければならないというものはありません。ネイガーは今回くるみを入れましたが、別に入れなくてもかまいませんし、卵黄を入れたり、コーヒーを混ぜたり、抹茶を加えたり、自分の好みでお作り下さい。

――今回のバター餅レシピ、投稿のきっかけはありますか?

正月の餅は余りがちであることに加え、賞味期限も迫ることから、美味しく・作りやすく・食べやすい、消費のはかどる形状への変更として「バター餅」に加工することを思いつきました。

粘性や密度の高い「餅」のままでは、嚥下(えんげ)に不安のある高齢者や子どもには敬遠されがちですが、油分(バター)を加えることで冷めても柔らかく、粘りもゆるくなめらかになったものであれば、幅広い年齢層の口に合うのではないか、と考えたこともひとつの要因です。

“困った人を助けるのがヒーローの役目”であるならば、それは食卓においても同じことだろうとのポリシーにより、彼なりに「人の役に立つこと(情報発信)」をしようとしたものです。

――超神ネイガーさんはどのようなヒーローなのでしょうか。

ネイガーは来訪神ナマハゲをモチーフとしたヒーローです。

来訪神は叱りに来るだけではなく、地域によって「良い子には餅を与える」という役割があり、餅は古来、歳神を象徴するハレの食べ物です。

飾り終われば不要・余れば捨てる…といった、ただの食品・残飯のように扱われることには耐えられないのです。

また、ネイガーの普段の姿は「米農家の青年(※という設定)」であり、実際にスタッフらが年間の稲作を通じて地域の子どもたちへの食育活動を行っています。

米離れが進む中、消費が落ち込んでいるのは餅についても同じであり、なんとか「米の消費拡大」に寄与できそうな話題を提供できれば、と思いました。

――今回の投稿には多くの反響が寄せられましたね。

リプライや引用リツイートなどでも指摘(揶揄?)されるように「カロリー爆弾」「太る」「ギルティ」といったコメントも多数寄せられていますが、このことは総じて「(それ自体の熱量もさることながら)美味しいがために、ついつい量を食べすぎてしまう」ということが直感的に理解されるからだろうと捉えています。

食べ過ぎは良くないですが、食べ残すのもよくありません。ネイガーであれば以下のように答えるでしょう。

『好き嫌いせずになんでも食え。残さずにな。とはいえ…食いすぎには気をつけろ。へばな』

このツイートをきっかけにみなさんが秋田のことを少しでも思ってくれたなら「秋田を守るヒーロー」として冥利に尽きるものがあるかと思います。


秋田情報を中心に、フッと笑えるツイートを多数投稿している超神ネイガー。タイムラインを見ているうちに「ネイガー節」にハマってしまいそうです。