北陸鉄道は、鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請を1月31日に国土交通省北陸信越運輸局へ提出したと発表した。改定実施日は調整中とのこと。平均改定率は普通旅客運賃(大人)11.3%、定期旅客運賃(通勤・通学)11.0%で申請を行っている。

  • 北陸鉄道が鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請を行ったと発表

2019(令和元)年にも上限運賃値上げを実施したが、その後、新型コロナウイルス感染症の拡大で利用者が激減。生活様式の変化に対応するため、デジタル乗車券の導入、鉄道イベント等の開催など利便性向上策・利用促進策を実施するとともに、人件費抑制等による経費節減に努めてきた。

しかし、鉄道事業収支は毎年度1億円を超える損失を計上する状態となっており、安全に関係する施設等の老朽化対策に国、県、沿線市町から支援を得ているものの、今後も沿線人口の減少と高齢化による利用者の減少、車両・施設の老朽化対策に伴う費用および電力費高騰による経費増加が見込まれ、非常に厳しい経営環境が続くと想定されている。

こうした中、安全・安心のサービスを持続的に提供し、地域の人々の移動手段としての役割を今後も果たしていくため、鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請を行ったという。改定実施日は調整中で、平均改定率は普通旅客運賃(大人)11.3%、定期旅客運賃(通勤・通学)11.0%で申請。実施運賃(実際に収受する運賃)は現行の普通旅客運賃に一律40円を加算し、2.0kmまで現行の上限運賃160円から200円、12.0kmを超えて14.0kmまで現行の上限運賃550円から590円を予定している。