ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、2月2日にPlayStation 5(PS5)システムソフトウェアのベータ版を配信開始した。ベータ版は、日本、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランスの一部の参加者が対象。選ばれたユーザーにはシステムソフトウェアがダウンロード可能になった時点でメールにて連絡があるという。なお、ベータ版の段階で利用できる機能は、今後予定している正式リリース版のシステムソフトウェアに実装されない可能性や、大幅に変更される可能性がある。
配信が開始されたPS5システムソフトウェアのベータ版では、PS5からDiscordボイスチャットに参加可能。PS5の[設定]>[ユーザーとアカウント]>[他のサービスとリンク]からDiscordを選択し、DiscordとPlayStation Networkのアカウントをリンクすることで、モバイル機器やコンピューターのDiscordアプリからPS5のDiscordボイスチャットに移行して会話ができる。
なお、利用には、Discordアプリが最新のバージョンにアップデートされている必要があるほか、すでにPlayStation NetworkとDiscordのアカウントをリンクしたことがある場合でも、Discordボイスチャットとの連携に必要な権限の認証のため、PS5から再度アカウントのリンクを行う必要がある。
また、フレンドのプロフィール画面から直接シェアスクリーンをリクエストしたり、自分の画面をシェアしたりできるようになる。シェアスクリーンとは、相手のプレイしているゲーム画面を、ピクチャインピクチャなどで自分のディスプレイに映せる機能。フレンドのプロフィール画面にあるシェアスクリーンのアイコンを選ぶことで、新しいセッションを開始できる。
さらに、ボイスチャットカードで、参加可能なゲームをプレイしているパーティーのメンバーにアイコンが表示されるようになった。プレイヤーを選択し、[ゲームに参加]を押すと、直接ゲームに参加できる。
ゲームハブの画面からは、フレンドのうち、誰がそのゲームを購入したか、誰がオンラインなのか、そして現在誰がプレイしているのかがわかるようになる。このタイルを選ぶと、フレンドが何をしているのかを見たり、フレンドのプロフィールからさらに別のアクションを行なったりできる。
PS5のメディアギャラリーからPlayStation Appにキャプチャーを手動でアップロードする機能も追加される。これにより、PS Appにすでにある自動アップロードの機能が補完され、より簡単にSNSやフレンドにキャプチャーをシェアできる。
1440p解像度でのVRR(可変リフレッシュレート)にも対応。VRRに対応しているHDMI 2.1ディスプレイを使用して、VRR対応のゲームを1440p解像度でプレイしている場合、よりスムーズな映像表現が楽しめるようになる。
また、PS5の1440p映像出力が拡張され、より多くのHDMI機器で1440p解像度を楽しめるようになった。[設定]>[スクリーンとビデオ]> [映像出力] > [1440p出力をテスト]を選ぶと、使用中のHDMI機器が対応しているか確認可能だ。
ゲームライブラリーも改善される。ゲームリストに新しいゲームを追加する際、順番の並べ替えや絞り込みが可能になった。ライブラリーのフィルターでは、PlayStation VR(PS VR)対応のゲームを簡単に探せるようになる。PlayStation VR2(PS VR2)発売以降は、PS VR2対応のゲームもフィルターで絞り込みが可能だ。
マルチプレイセッションのプリセット設定のカスタマイズでは、オンラインマルチプレイヤーセッションを作成したときに、セッションに参加できるプレイヤーと、ほかのプレイヤーをセッションに招待できるプレイヤーの設定を選べるようになった。[設定]>[セーブデータとゲーム/アプリ設定]> [ゲームプリセット] > [オンラインマルチプレイヤーセッション]から設定できる。
アクセシビリティ面では、PS4のゲームをPS5本体にダウンロードまたはインストールする際、本体ストレージにセーブデータがなく、クラウドストレージにPS4のセーブデータがある場合に、そのことが通知されるようになる。通知を選択することで、セーブデータのダウンロードが可能だ。PS4のセーブデータを利用できるPS5のゲーム(PS4で発売された作品のPS5版など)でも、ダウンロードまたはインストールする際に、ゲームが本機能に対応していれば、同様に通知が届く。ただし、セーブデータのクラウドストレージ機能のご利用にはPlayStation Plusへの加入が必要だ。
また、2台のPS5間で簡単にデータ転送が行えるようになり、ローカルのWi-FiネットワークやLANケーブルを使用して、PS5に保存されているゲーム、セーブデータ、ユーザー、設定、スクリーンショットやビデオなどのデータを別のPS5へ転送可能。PS5を最初に起動したときのセットアップ画面、もしくは設定画面からデータの転送を行える。元のPS5に保存されているデータが削除されたり、変更されたりすることはない。
そのほか、画面読み上げで操作方法をより詳しく説明するように変更。現在画面上で選択している要素が、どの方向へフォーカスを移動できるかを読み上げる。また、複数の項目を選択できる要素の場合は、選択中の項目が何番目かを読み上げ。画面読み上げでウェブサイトを閲覧するときには、読み上げ中のセクションが囲まれて表示されるようになる。
DualSense ワイヤレスコントローラーの無線アップデートも追加。USBケーブルを接続せずにワイヤレスでデバイスソフトウェアをアップデートできるようになった。ワイヤレスでアップデートできない場合には、USBケーブルでPS5に接続してアップデートする必要がある。その場合、次回以降はワイヤレスでアップデートできるようになるという。