カナダ薬物使用・中毒センター(CCSA)は、「Canada’s Guidance on Alcohol and Health(アルコールと健康に関するカナダのガイダンス)(pdfが開きます)」を12年ぶりに改定。これによると、アルコール摂取の健康への害を指摘しつつ、アルコール摂取量を週2杯以下に制限することを検討すべきとしている。

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    カナダのアルコール摂取量に関するガイダンスを改定

今回の改定は、2年にわたる調査、約6,000件の査読済み研究の分析、一般市民からの約1,000件のアンケート投稿を経て行われたとのこと。

改定された新しいガイダンスでは、飲酒リスクを0杯、1~2杯、3~6杯、7杯以上と消費量別に4段階に分類している。なお、アルコール度数5%のビールで341ミリリットル、アルコール度数12%のワインで142ミリリットル、アルコール度数40%の蒸留酒で43ミリリットルを標準的なアルコール飲料一杯分として定義している。

週1~2杯の飲酒は「低リスク」で、「アルコールが原因で自分や他人が被害を受けることを避けられる可能性が高い」という。週3~6杯の飲酒は「中程度のリスク」で、乳がんや食道がん、結腸がんなど、少なくとも7種類のがんを発症するリスクが高まるという。週7杯以上の飲酒は「高リスク」で、心臓病や脳卒中の発症リスクが高まるという。さらに、それ以降は1杯飲むごとに健康障害や他の病気、けがをするリスクが高まっていくのだとか。

  • アルコール摂取量で4段階に分類される

このほか、妊娠中や妊娠前の期間にアルコールを摂取すると、先天性異常の原因となり、胎児に影響与える可能性があるため、アルコールを摂取しないことが「赤ちゃんに最も安全」であると指摘している。

CCSAは、飲酒をする際のアドバイスとして、アルコール度数の低い飲み物を選ぶ、ゆっくり少しずつ飲む、アルコール1杯につき、ノンアルコール飲料を1杯飲むなどを挙げている。

ネット上では、主にお酒を飲む人からの意見なのだろう、「絶対に無理だわ。休肝日すらもうけてない。」「分かっちゃいるけど、やめられねぇんだよ!」「カナダには住めないな」などの声が寄せられた。飲酒をするならば、せめて自分の体や、周囲の迷惑にも気を使いつつ、節度を持って楽しみたいものだ。