独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は1月26日、ガスコンロや電気ストーブの使用時に起こりうる「着衣着火」事故の危険性や、事故防止のためのポイント、発生時の対処法を紹介し、注意喚起を呼び掛けた。
着衣着火は、ガスコンロのように炎が出る機器や電気ストーブに衣服が接触することで発生する。やけどや火災につながるほか、年間100名前後の死亡者も発生しているという(消防庁調べ。2017年~2021年で492人)。
事故を防ぐためのポイントは大きく分けて2つ。1つ目は、ガスコンロや電気ストーブを使う際は、衣服と炎や熱源との距離を意識して近づき過ぎないこと。ガスコンロなどの炎は、目には見えていない部分にも存在し、目に見えている炎から離れていても着火する可能性がある。特に、重ね着をしていると衣服への過熱や着火に気付きにくいため、より注意が必要。
2つ目は、火を扱う際には裾・袖が広がった“だるだる”の衣服や、毛先が長い“もふもふ”の衣服、紐付きの衣服を避けること。マフラーやスカーフなども、長く垂れ下がる可能性があるため、避けた方が良いとする。
着衣着火が発生した際の対処方法として、近くに水場や消火器がある場合は、着火箇所に水をかけての消火、衣類を素早く脱げる場合は服を脱ぐといった対策が有効。
いずれもできない場合は、体と地面の間にできるだけ隙間がないよう地面に倒れ込み、燃えているところを地面に押しつけるようにしながら左右に転がる「ストップ、ドロップ&ロール」を推奨している。