伊IK Multimediaは、マルチパターン・コンデンサーマイクに24bit/96kHzオーディオインターフェイス機能を統合した「iRig Stream Mic Pro」を発表した。2023年2月下旬の発売を予定しており、市場想定価格は28,050円前後となる模様。

  • マルチパターン・コンデンサーマイクに24bit/96kHzオーディオインターフェイス機能を統合した「iRig Stream Mic Pro」

「iRig Stream Mic Pro」は、マルチパターン・コンデンサーマイクを組み込んだ24bit/96kHz対応のオーディオ・インターフェイス。2つのマイク・カプセルを備え、ピックアップパターンを、環境ノイズを抑えて対象に的を絞った収音が可能なカーディオイド(単一指向性)、対談の収録に便利なフィギュア8(双指向性)、空間全体の雰囲気をとらえるオムニ(無指向性)、バンド演奏の収録などに使えるステレオから選択可能。調整可能な入力ゲインとカットオフ周波数を選択できるハイパスフィルターも装備しており、ポッドキャスト、インタビュー、楽器、アンサンブルなど、さまざまな場面でクリアな収音が行える。

3.5mmステレオのAUXオーディオ入力端子に接続したメディア・プレーヤー、キーボード、ミキサー、ターンテーブル、他のオーディオインターフェースの出力などを、内蔵マイク、ループバック再生音とミックスして録音、配信が可能。マイクとホストアプリケーション再生音のヘッドホンモニターのミックスバランスも調整できる。

配信に便利な「Loopback+」機能では、スマートフォン、タブレットのアプリの再生音を配信、レコーディングにミックスできるだけでなく、マイク信号を「MixBox CS for iPhone/iPad」などのアプリにルーティングしてリバーブ、EQ処理、ノイズ除去を行った後、その出力をInstagram、Tiktokなどの配信アプリに受け渡しすることも可能となっている。

操作は基本的に正面に用意された大きなノブ1つで行える。ノブを押すたびにマイクゲイン、ヘッドホンのボリューム、ストリーミングレベル、ループバック、モニターミックスバランス、指向性、ハイパスフィルターを示すアイコンが表示され、ノブを回すことで各機能の調整が可能。ノブを1秒間長押しすればマイクをミュートすることもできる。調整値はノブの周りのLEDインジケーターで表示されるので、暗い場所での収録時も安心して使用できる。また、ノブを5秒間長押しすると、動作モードをステレオ、マルチチャンネル間で切り替えられる。デフォルトはステレオモードに設定されていて、マイクカプセル、AUXステレオ入力、Loopback+をステレオにミックスするようになっており、Instagram、Facebook、Twitchなどのライブ配信アプリケーションに向く。マルチチャンネルモードに切り替えると、AUXステレオ入力、Loopback+はCh 1と2、デュアル・マイク・カプセルそれぞれがCh 3と4に送信されるので、GarageBand、Logic ProなどのDAWアプリにて4トラックのレコーディング、ミックスを行いたい時に向く。

サイスはW55xH136xD38mmで質量は430g。本体のほか、テーブルスタンドとマイクスタンド接続用の5/8インチ - 1/4 インチネジアダプタに加えて、Lightning、USB-Cケーブルを同梱しているので、iPhone、iPad、Android機器(USBオーディオ対応機種のみ)、Mac、WindowsPCですぐに利用できる。本機はAppleのMFi認証製品となっており、別売のACアダプタ(「iRig PSU 3A」)を使えば、Lightning接続のiPhone、iPadを充電しながら配信、録音を行える。

本製品はUSBオーディオ・クラス仕様に準拠しているので、多くのストリーミングアプリケーションで利用できるが、Windowsユーザー向けに「iRig ASIO Driver for Windows」も用意している。モバイル機器では、オーディオ/ビデオ録音アプリの「iRig Recorder 3 LE」(iPhone/iPad/Android) 、ダイナミクス、EQ、リバーブなどのオーディオ処理が可能な「MixBox CS」(iPad)が無料で使えるほか、通常価格11,750円の「MixBox SE」(Mac/PC)も、ユーザー登録特典として提供する。