ブロードウェイミュージカル『MEAN GIRLS』の公開ゲネプロが29日に東京・東京建物 Brillia Hallにて行われ、生田絵梨花、田村芽実。石田ニコル、演出の小林香が取材に応じた。
同作は2004年にアメリカで制作された同名映画のミュージカル化作。アフリカで生まれ育った主人公・ケイディ(生田)が、16歳で初めて学校に通いスクールカーストトップの女の子たちと過ごす中で、キラキラした笑顔の裏に隠された弱肉強食な女の子の世界に触れ、大切なことは何か学んでいく。ほか内藤大希、松原凜子、松田るか、小野塚勇人(劇団EXILE)、中谷優心、黒須洋嗣、壮一帆らが出演する。
生田は「スクールカーストの話なので、ストーリー上はバチバチなんですけど、稽古はすごく和気あいあいとしています。でもグループごとに自然と集まっちゃうのはあって、めいめい(田村)とは親友の役なので、気付くと触ってたりお互いを褒めあったりとかしちゃうような感じです」と明かす。
田村は「香さんの演出を受けるのが初めてだったんですけど、生田絵梨花ちゃんと香さんがディスカッションしてる様子が垣間見えて、演出家と役者が一緒に作品を作っていく光景をみることができて、私もただ役を演じるだけじゃなくて毎回新しいアイディアだったり演じ方を作っていかないとなと思っていました」、石田は「(作中のガールズチームである)プラスティックスの『水曜日はピンクを着てくる』というルールのように、みんな稽古場で水曜日になると稽古着だったり小物にピンクを入れてきて、それで稽古している一体感があって、ルールも悪くないなと思いました」と様子を語った。
海外のスラングや若者文化が多く登場する同作について、演出の小林は「脚本を読んだ時に、これをこのまま日本で上演して大丈夫かしらという気持ちが先にありましたけど、作家のティナ・フェイさんが身を削ってお書きになった作品ですので、それをなるべく誠実に演出するのが私の責任」と心境を吐露。「カルチャーとか時事問題の認識が違いますので、日本の客様にティナさんの意図が明快に伝わるような、日本バージョンの翻訳を心がけて、キャストの民さんとディスカッションしながら改良に改称を重ねて、ギリギリまで言葉と格闘していた日々でした」と振り返る。
同作について、生田は「作品が始まる前は『ポップでキュートなガールズパワーをお届けしたい』と言っていたんですが、稽古を重ねていくと、それだけに留まらない作品のメッセージ性をビシビシ感じている」と新たな気付きも。「ドロドロしたところとかブラックなところ、尖ってたりいびつだったり、枠にハマらないいろんな形を、いいな、自分らしくいたいなと思っていただけるように、キラキラした気持ちを持っていただけるように、一丸となって頑張っていきたいと思っています」と意気込んだ。
東京公演は東京建物 Brillia Hallにて1月30日~2月12日、福岡公演はキャナルシティ劇場にて2月17日〜19日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて2月23日〜27日。