「個人情報の“ダダ漏れ”は許さない」「ユーザーの個人情報でお金儲けをするのは許されない」と、プライバシー重視の取り組みを続けているアップル。「データプライバシーデー」にあたる1月28日、iPhoneでプライバシーやデータを守るための基礎知識を解説するToday at Apple初のセッション「スキル:iPhoneでプライバシーを保護しよう」が開かれました。プライバシーのセッションはこの日が初めての開催ながら、Apple 丸の内には20人を超えるiPhoneユーザーが参加するなど、プライバシーに対する関心の高さがうかがえました。
iPhoneのプライバシー保護が学べるセッションが登場
これまで、写真の撮り方や音楽の作り方、絵の描き方、プログラミングなど、クリエイティブな活用の知識が学べる場として知られていたToday at Appleですが、プライバシー保護の認識をより多くの人に持ってもらうことを目的に1月28日から新たに開始したセッションが「スキル:iPhoneでプライバシーを保護しよう」です。
今回のセッションでは、iPhoneユーザーのプライバシーにかかわる以下の5つについて解説しました。
- パスワードとパスキー
- メールプライバシー保護
- 位置情報サービス
- アプリのトラッキングの透明性
- 個人情報安全性チェック
Today at Appleのセッションらしく、参加者は説明を聞きながら自分のiPhoneを手にプライバシーの設定画面を開くなど、実践的な内容で進められました。iPhoneを持っていない人や、最新OSにアップデートしていない人には、最新OSを導入したiPhone 14 Proが貸し出されました。
セッションを体験して好ましいと感じたのが、ユーザーの立場に立った解説をしていたこと。アプリのトラッキングの解説では、ユーザーが検索したキーワードやどのようなWebサイトを訪れたかなどの行動履歴を基に、ユーザーの興味関心に合ったターゲティング広告の表示に使われることを解説。そのうえで「興味のある広告が表示されるのは、消費者にとって役に立つこともあります。個人情報を一切提供しないことが必ずしも正解とは限りません」「プライバシーの管理はユーザーに主導権があります。必要や考えに応じていつでも設定を変えられます」と、プライバシーの正しい理解を促していました。
これから対応するサービスが増えて重要性が増すであろうパスキーや、耳慣れない個人情報安全性チェックなどの解説は、ぜひ頭に入れておきたいと感じました。セッションは30分と比較的短い時間で終わるので、ショッピングの合間や会社の就業後などに気軽に参加できます。もちろん参加は無料。すでにiPhoneを活用している人はもちろん、新生活でiPhoneの購入を予定している学生さんなど、多くの人に参加してほしいと感じました。