秘密を抱える刑事3人が、互いを利用しながら難事件に挑む姿を描くテレビ朝日系ドラマ『警視庁アウトサイダー』(毎週木曜21:00~)。西島秀俊が「見た目が極道の元マル暴オヤジ刑事・架川英児」、濱田岳が「一見さわやかなのに大きな秘密を抱えたエース刑事・蓮見光輔」、上白石萌歌が「安定した就職先として警察を選んだ新米刑事・水木直央」というクセの強いキャラクターに扮している。26日放送の第4話では英児の恩人、警視庁生活安全部参事官・黒石元警視正(井上肇)が自殺するという事態が発生。命を絶つ直前の「私ははめられた」というメッセージを受け、英児は捜査を開始する。そして情報を求め、敵対組織を牛耳る超大物“一途会”最高顧問・手嶌春(浅野ゆう子)を訪ねるが――。
今回は西島、濱田、上白石の3人に、共演して感じた役者としての魅力や新たに知ったオフの表情など、互いの印象についてインタビュー。撮影中も笑いが絶えない3人から、座長・西島が作る居心地の良い現場の空気が伝わってきた。
――事件の捜査や個々の目的達成のために手を組むアウトサイダートリオを演じる3人ですが、今回はそれぞれの印象をお伺いしていきたいと思います。まず、西島さんと上白石さんから見た、役者としての濱田さんの魅力を教えてください。
西島:本人を前に言うのも恥ずかしいのですが、岳は“天才”。僕は共演するのが4度目で、毎回どんな役にも「こう演じるんだ」と驚かされます。今回は表の顔と裏の顔という二面性の切り替えがすごく鮮やかで。同じ役者として、いつも「すごいな」と感動しています。
上白石:私は今回いろんなところにボールを投げるような“とっ散らかった”キャラクターを演じているので、全部キレイに拾ってくれる濱田さんの存在はとても心強いです。以前警察学校を舞台にした作品(フジテレビ系ドラマ『教場II』)でご一緒させていただいたので、刑事役での共演は感慨深いですね。濱田さんと西島さん、お2人のお芝居が素晴らしすぎてこの空間に身を置けるだけで幸せです。
――西島さんからは“天才”という賛辞もありましたが、濱田さんはお2人のコメントを聞いていかがですか。
濱田:もったいないお言葉ですが、素直にうれしいです。またふんどしを締めて励んでいきたいという気持ちになりました。
――そんな濱田さんのオフの顔を教えてください。
西島:岳は皆がつい笑ってしまうときも冷静でいられるタイプなのですが、今回の現場では一緒になって笑っていることが多いです。上白石さんの存在がツボにハマっているみたいで。
濱田:上白石さんのようなおキレイな方が場の空気を汲み取ってコミカルなお芝居をするのって本当に面白くて。素晴らしいコメディエンヌが新たに生まれて来たことがすごくうれしいです。木村ひさし監督の演出ともすごく相性が良くて、楽しませていただいています。
――西島さんから見た上白石さんの、“コメディエンヌ”としてのお芝居はいかがですか。
西島:木村監督の熱心な演出にどう応えていくか、というのが今回の醍醐味でもある中で、上白石さんの振る舞いは本当に自然なんです。どんなに破天荒なお芝居を任されてもすごく自然で、「普通にやっていることが笑いを誘う」という展開にできるのは正にコメディエンヌの才能ですよね。もともと才能のある女優さんだと思っていましたが、「すごいコメディエンヌが令和に現れたな」と。本当にチャーミングで、清々しいお芝居をされる女優さんです。
上白石:私はクランクインが皆さんより少し遅かったので、「どんな現場になっているんだろう」とドキドキしながら合流したら、とにかく木村さん節が強い演出で、初日は思わず「どうやってしがみついていこうか」と考え込んでしまいました。でもどんと構えるお2人のおかげで現場にどんどん一体感が生まれてきて、今はすごく楽しんで演じています。