ダイキン工業は1月20日、「大雪時のエアコントラブル回避法」を公開した。
大雪が降る前に「室外機の周りを片づける」
天気予報で大雪が想定されている場合には、大雪が降ってもエアコン暖房を安心して使用するために、室外機の周りが物でふさがれていないか、あらかじめチェックしておきましょう。
ベランダや軒先にある室外機の周りに雪が積もって、空気の吸い込み口、吹き出し口をふさいでしまわないよう、室外機の周りは出来る限り空けておきましょう。もし、ゴミ袋や掃除道具などでふさがれていたら、予め片付けておきましょう。
大雪が降ったら周りの雪を取り除く
室外機の周りに雪が積もって空気の吸い込み口、吹き出し口をふさいでしまったら、空気の通り道を確保するため、エアコン専用ブレーカーをオフにした上で、室外機の周りの雪を取り除きましょう。
吹き出し口・吸い込み口の前は、30センチは空けるようにしましょう。
一般的に、室外機の前面が吹き出し口、側面と背面が吸い込み口です。前面だけでなく、側面や背面の障害物にも注意しましょう。室外機の上に積もった雪も、落下して吹き出し口や吸い込み口をふさいでしまう可能性があるので、取り除いておきましょう。雪を取り除いたら、ブレーカーをオンにし、リモコンで再度運転を開始してください。
室外機の周りを空けておいた方が良い理由
室外機の周りを空けておいた方が良い理由は、エアコンが部屋を暖める仕組みにあります。エアコンは暖房運転をするとき、屋外の熱を部屋の中に移動させています。
実は、冬の冷たい空気の中にも熱が含まれており、その熱をどんどん取り入れることで、部屋を暖めているのです。部屋の空気に含まれる熱が多いほど部屋は暖かくなります。
室外機は、熱を含んだ屋外の空気を吸い込み、冷たい空気を吹き出しています。吸い込み口がふさがっていると、空気を効率的に吸い込むことができません。また、吹き出し口がふさがっていると、室外機から吹き出された冷たい空気を、室外機が再び吸い込んでしまう「ショートサーキット」という現象が起こります。すると、屋外の熱を効率よく取り込むことができず、部屋が暖まるまでにまでに時間が掛かり、電気代が高くなってしまうこともあるのです。
暖房運転時、室外機内部の熱交換器は非常に冷たくなっているため、空気中の水蒸気が熱交換器に結露して凍り「霜」となります。また、溶けた雪が凍り付着することもあります。熱交換器に霜が付着してしまうと、室外機の空気の吸い込みが妨げられ、屋外の熱を効率的に取り込むことができなくなってしまうのです。
そのためエアコンには、熱交換器に付いた霜を溶かす霜取り運転の機能が付いています。凍りついた室外機に熱湯や水を大量にかけると、室外機の底板に溜まった水分が凍って膨張し、ファンや室外機内部の部品を損傷させる恐れがあります。