若い世代を中心に「スマホ認知症」が増えているのではないかとネットで話題になっている。とあるクリニックの物忘れ外来では、近年30代~50代の世代の受診が増加しているそうだ。

  • 「スマホ認知症」に注意! 対策はデジタルデトックス? ネット「何コレ怖い」

    近年、30代~50代の世代で「スマホ認知症」が増加しているらしい

スマホ認知症の患者は、人や名前が出てこない、簡単な計算ができないなどの日常的な物忘れ症状や、仕事や家事の段取りが悪くなる、コミュニケーション能力が低下するといった症状が出たりするそうだ。前頭葉の機能が低下し、体調不良や情緒不安定になる人もいるのだとか。スマホ認知症は正式な病名ではないが、どうやら、これらが認知症の症状と似ていることから、スマホ認知症と呼ばれるようになったようだ。

ただ、患者の脳を精密検査しても認知症のような異常がないことから、そのためいわゆるスマホ認知症のこうした症状は「脳の疲労」が原因と見られている。この脳の疲労は、スマートフォンからの過剰な情報収集によって起こるとされる。一般的に人間の脳は、入ってきた情報を処理し、それを貯蔵、必要に応じて思い出すという流れになっている。しかし現代では、脳が処理しきれないほどの情報が毎日のように入ってくるので、容量オーバーを起こし脳が疲労。それが深刻化すると、必要な情報を思い出す機能するなどの症状に繋がるようだ。

総務省の令和3年通信利用動向調査(pdfが開きます)によれば、30代~50代のスマホや携帯電話の保有率は9割以上。インターネット利用率も9割を超えている。また、NTTドコモモバイル社会研究所の調査によると、全世代の約6割が「手持ちぶさたにスマホや携帯電話をいじる」と回答している例もあった。現代の人々は、毎日のようにスマホを使い、膨大な情報を取り入れ、脳に大きな負担をかけており、しかもスマホ依存度は高まり続けている。

スマホ認知症は脳の疲労が原因であることから、生活習慣を改善することで回復することがあり、症状も一時的とされる。しかし、放置すると、若年性認知症になるリスクが高まる危険性があるという。使い過ぎの自覚があるなら、過度なスマホ依存に陥る前に、まずは普段からスマホの使用時間を決めたり、デジタル機器を触らない時間を一定時間設けるデジタルデトックスを行ったりすることで、脳の疲労回復につとめる必要があるのかもしれない。散歩など体を動かすことも脳機能の活性化に役立つとされているので、とりあえず外出してみるのものいいかも。

ネット上では「便利さと、依存による悪影響は表裏一体なのかもしれませんね」「真面目にスマホから離れなきゃ…ううむり」「何コレ怖い💦カナリの数の人がスマホ認知症なんじゃないかなぁ」などの声が寄せられている。