MMDLaboは1月17日、「移動におけるサービス(MaaS)に関する調査」の結果を発表した。調査は2022年12月5日〜7日、18歳〜69歳の男女1万100人を対象に行われたもの。

  • 「MaaS」の言葉の認知

「MaaS」(マース: Mobility as a Service)とは、複数の公共交通(電車、バス、タクシーなど)やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスを指す。

まず、MaaSの言葉の認知を聞いたところ、認知している割合(「内容まで理解している」「内容まではよくわからないが言葉は聞いたことがある」の合算)は18.3%となった。内容まで理解している人は5.9%となった。

年代別で見ると、認知は20代では24.9%、10代では23.8%、30代では22.0%となった。

MaaS関連サービスの認知と利用状況を尋ねると、認知は「マップ・ナビゲーション」が46.2%と最も多く、次いで「タクシー配車アプリ」が35.4%、「カーシェア」が32.7%が続いた。

  • MaaS関連サービスの認知と利用状況

利用経験は「マップ・ナビゲーション」が34.9%が最多となり、以下「タクシー配車アプリ」が12.5%、「カーシェア」が9.5%となっている。月1回以上利用は、「マップ・ナビゲーション」が24.5%、「タクシー配車アプリ」が6.8%、「カーシェア」が5.7%で上位に。

各MaaS関連サービス利用経験者を対象に、MaaS関連サービスの利用にメリットを感じているか尋ねた。すると、「メリットを感じている」との回答は「シェアパーキング」「相乗りサービス」が各94.3%で最も多く、次いで「シェアサイクル」が93.6%、「カーシェア」が91.3%で続いた。

  • MaaS関連サービスの利用にメリットを感じているか

続いて、メリットを感じていると回答した人に、MaaS関連サービスに感じているメリットを聞いたところ、マップ・ナビゲーションでは「鉄道やバスの乗り換えがスムーズになった」、タクシー配車アプリでは「思い立った時にすぐ予約できた」、カーシェアとシェアサイクルでは「行動範囲が広がった」、シェアパーキングでは「時短に繋がった」、相乗りサービスでは「交通費が安くなった」がそれぞれ最多となった。

  • MaaS関連サービスに感じているメリット

各MaaS関連サービス未利用者を対象に利用意向を尋ねると、「今後利用してみたい」との回答は、タクシー配車アプリが25.2%で最も多く、次いでマップ・ナビゲーションが24.2%、シェアサイクルが19.7%となった。

  • MaaS関連サービス未利用者の利用傾向

各MaaS関連サービスの利用意向がない人に、きっかけがあればMaaS関連サービスを利用するか聞いてみた。「きっかけがあれば利用する」と回答したのは、タクシー配車アプリが27.6%で最も多く、次いでシェアサイクルが26.8%、相乗りサービスが26.7%となった。

きっかけがあればMaaS関連サービスを利用すると答えた人に、どんなきっかけがあればMaaS関連サービスを利用しようと思うか尋ねてみた。

  • どんなきっかけがあればMaaS関連サービスを利用しようと思うか

マップ・ナビゲーションは「アプリやサービスが使いやすい」、タクシー配車アプリ、カーシェア、シェアサイクル、シェアパーキング、相乗りサービスでは「公共交通機関を使うよりも料金が安い」がそれぞれ最多(シェアサイクルは「乗り捨てできる」と同率)となった。