俳優の草なぎ剛が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ“戦争シリーズ”の最新作『罠の戦争』(毎週月曜22:00~※初回15分拡大)が16日にスタートする。2015年の『銭の戦争』、2017年の『嘘の戦争』に続くシリーズ第3弾は、“政界”を舞台にした弱者による強き権力者への復讐劇。愛する家族を傷つけられた議員秘書が知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる痛快エンターテインメントとなっている。
シリーズ6年ぶりの最新作であり、草なぎにとっても連続ドラマで主演を務めるのは6年ぶり。そしてカンテレ制作の連ドラで主演を務めるのは実に8作目となる。今回は草なぎに、シリーズの魅力や現場の雰囲気、そして前2作に出演していた大杉漣さんとの思い出や、2023年の抱負を聞いた。
■たくさんのファンが喜んでくれた最新作
――今作は『銭の戦争』『嘘の戦争』に続くシリーズ第3弾となりますが、タイトルを聞いたとき、台本を読んだときの印象を教えてください。
最初に聞いたときは“罠”という言葉が聞き取りづらかったんですけど(笑)、字で書くとすごくインパクトがある。3部作の中で一番大きな復讐劇になりそうだという印象を持ちました。台本は涙するような感動的なシーンもありながら、こちらが罠を仕掛けているのか、罠にハマっているのかという緊迫感あふれるシーンもあり、読んでいて楽しかったです。
――“戦争シリーズ”の魅力をご自身ではどう感じていますか。
今作が発表されたとき、たくさんのファンの方が喜んでくれたのですが、僕自身もこのシリーズをすごく気に入っています。主人公だけではなく、登場人物皆キャラクターが立っているところが、愛されているポイントなんじゃないかな。今作も罠や復讐、駆け引きを軸にキャラクターの魅力あふれるドラマになっていると思います。
――『嘘の戦争』終了時には、次回作への期待を抱いていましたか。
僕にとって大きな作品であるカンテレさん制作の『僕が生きる道』は“僕シリーズ”として3部作になったので、戦争シリーズも同じように3回できたらいいなという願望は少しありました。
■今も新人のような気持ちで取り組むことを大事に
――6年ぶりに最新作を届ける意気込みを。
6年ぶりということで、寝かせておいた分の味がにじみ出るような、成熟した魅力を出したいですね。僕もビンテージのジーンズやギターが好きなので。
――カンテレさんとのタッグは1997年の『いいひと。』から始まりましたが、その頃と比べて成熟したと感じる点はありますか。
早起きになりました。朝少し早く起きるだけで台本を読む時間が作れるので、いい成熟ポイントですね。『いいひと。』は20年以上も前の作品ですが、今も初めてカンテレさんとお仕事したとき、初めてドラマで主役を務めたときの初々しさを忘れずに、新人のような気持ちで取り組むことを大事にしています。
■共演者とは、世代飛び越え刺激し合える関係が理想
――現場では先輩というポジションになることも多いと思いますが、現場での立ちふるまいなどの変化はありますか。
ここ最近は一回りも二回りも若い世代の方とお芝居することが多くて、自分も年を重ねてきたなといい意味で実感しています。ただ、先輩もまだまだいらっしゃいますし、世代を飛び越えてお互いを刺激し合える関係でいたいです。自分自身も、先輩や後輩から何かを感じ取ってもらえる存在になれたらと思っています。
――今作を撮影するにあたり、三宅喜重監督やスタッフの方とはどんなお話をされていますか。
三宅監督はこれまでのシリーズを手掛けていて、スタッフの方も何度もご一緒している方がほとんどなので、言葉にせずともスムーズに進んでいくところが多いのですが、ディスカッションも重ねています。今回演じる役どころは、今までで一番親近感を持っていただけるようなある意味普通のキャラクターなので、演技の表現について“どこまでやるか”を監督と相談することも。「やりすぎないほうがいいかな」「いや、剛くんここはポイントとしてもうちょっとやっておこう」「それじゃ“罠”感出しすぎじゃないの、わざとらしくない?」とか言いながらすり合わせています(笑)。