テレビ埼玉(テレ玉)の正月恒例特番『第31回埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』(1月1日19:00~ ※再放送:同8日19:00~)。年々磨きがかかる出場者のユニークなパフォーマンスと、お堅いイメージの政財界人とのギャップが大きな話題を集め、今や県を越えて“埼玉の奇祭”と呼ばれるようになり、Twitterでは世界トレンドに入る盛り上がりを見せている。

マイナビニュースでは、11月26日にさいたま市文化センター大ホールで行われた収録を取材。3年ぶりの有観客開催で一層気合いの入った出場者らに本番直後に行ったインタビューを、全5回にわたりお届けする。

今回登場するのは、財界のトリを務めるさいたま市の結婚式場「清水園」清水志摩子社長。唯一の31回皆勤賞を続けるレジェンドは、77歳という年齢を感じさせない圧倒的な歌唱力と豪華な衣装で、毎回観覧客・視聴者を魅了するが、引退の意向を伝えたこともあったという。そんな彼女を思いとどまらせたものとは――。

  • カンツォーネ「心はるかに」を歌う清水園の清水志摩子社長 (C)テレ玉

    清水園の清水志摩子社長 (C)テレ玉

■“頑張ってるんだよ”というところを見せたい

「心はるかに」で会場にカンツォーネの美声を響かせた清水社長は「続けられるというのは本当にありがたいですね」と感謝の言葉を口にしながら、「私、60歳のときも70歳のときも、『この区切りで辞めさせてください』ってずいぶん言ったんです」と、衝撃的な事実を打ち明けた。

それでもここまで続けられたのは、番組を見てくれる人たちの声だった。

「私が元気に出てくると、年配のおばちゃんたちが喜ばれて、お電話やお手紙や、ちょっとしたものをお持ちいただいたりするんです。このテレビ埼玉のおかげで、ちょっと田舎のほうに行くと、ワーッと集まってきて『清水さん! 清水さん!』ってすっごい声をかけられるんですよ。知らない方がいきなり手をつかんで『どんな衣装着られるんですか?』『どんな歌を歌われるんですか?』と言われることもありますし、少し前に長い立派なお手紙を頂いて読んでみたら、『旧制高校の校歌を歌ってほしい』って書いてあって、1つの学校の歌をこんな大勢の前のステージで歌えるわけないじゃないですか(笑)。でも、本当にありがたいですね。今、77歳で病気も持っているのですが、“頑張ってるんだよ”というところを見せたいなと思っているんです」

  • (C)テレ玉

■バス2台と10人乗り車2台の大応援団

「年とともに歌の覚えが悪くなってきましてね」と言うが、本番まで4カ月にわたり準備して臨むというほど、力を入れているこのステージ。3年ぶりの有観客については、「観客がいるのといないのでは、全然違います。やっぱり人が見ているステージじゃないとダメですよね」と力説する。

今回もバス2台と10人乗りの車2台で大応援団が駆けつけたそうで、「みんなで集合して会場に来て、これが終わったら打ち上げ。これがもうずっと続いてるんです」と、清水園の恒例行事となっているのだ。

■31回で選曲に変化、女性出場者も躍進

31回という歴史を振り返り、番組の変化を聞くと、「最初の頃は私も若かったので、ウロウロしてたという感じでしたね。昔は演歌ばかりだったんですよ。私も小唄を歌ったことがあるんですけど、テレ玉さんに『ちょっとシャンソンとかカンツォーネを歌ってみませんか?』と言われて、歌うようになったんです」と選曲がバラエティに富むように。

そして、「今はずいぶん変わってきましたよね。桶川の市長なんてすごいじゃないですか!」と、今回のステージで完璧なMISIA扮装を見せた小野克典市長を絶賛した。

  • 完璧なMISIA扮装を見せた桶川市の小野克典市長 (C)テレ玉

女性の出場者も増えており、今回は清水社長に、東京ガスネットワークの細田千恵埼玉支社長、コマームの小松君恵会長、ケアハウス和みの里の山中和子理事長という4人が参加。

「いつも女性は2人くらいしか出ないので、私もいろんな人を推薦してきたんですけど、なかなかうまくいかなかったんです。でも、今回は4人も出られてありがたいなと思います」と、後進が番組を盛り上げてくれることに感謝していた。

  • 東京ガスネットワークの細田千恵埼玉支社長

  • コマームの小松君恵会長

  • ケアハウス和みの里の山中和子理事長

  • (C)テレ玉

■『第31回埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』出場者

1:東京ガスネットワーク(株)・細田千恵埼玉支社長【初出場】/森山直太朗「さくら(独唱)」
2:深谷市・小島進市長/ピンキーとキラーズ「恋の季節」
3:(株)埼玉りそな銀行・福岡聡社長/猿岩石「白い雲のように」
4:埼玉県議会・中屋敷慎一議長【初出場】/エスカネーチャンズ「エスカレーター乗ったら NON! NON! WALK」
5:(株)拓洋・鈴木俊一会長/鈴木俊一(オリジナル)「この愛」
6:戸田市・菅原文仁市長/サンボマスター「できっこないを やらなくちゃ」
7:宮代町・新井康之町長【初出場/町村会推薦】/松村和子「帰ってこいよ」
8:(株)サイサン・川本武彦社長/矢沢永吉「IT'S UP TO YOU!」
9:(株)セキ薬品・関伸治会長【初出場】/「マイウェイ」
10:(株)コマーム・小松君恵会長【初出場】/小松将人「ちがうから☆ワクワク」
11:桶川市・小野克典市長/MISIA「アイノカタチ」
12:(株)馬車道・木村徳治名誉会長/石原裕次郎「泣かせるぜ」
13:川口市・奥ノ木信夫市長/ザ・フォーク・クルセダーズ「若い加藤和彦のように」
14:ケアハウス和みの里・山中和子理事長/舟木一夫「高校三年生」
15:さいたま市・清水勇人市長/ダ・カーポ「野に咲く花のように」
16:(株)清水園・清水志摩子社長/「心はるかに」
17:埼玉県・大野元裕知事/井上陽水奥田民生「ありがとう」