アイドルグループ・Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔が主演を務める、映画『そして僕は途方に暮れる』(2023年1月13日公開)の場面写真が28日に公開された。
同作は三浦大輔×藤ヶ谷のタッグで2018年に上演された舞台の映画化作。自堕落な生活を送るフリーター・菅原裕一(藤ヶ谷)は、恋人、後輩、家族を芋づる式に裏切り、あらゆる人間関係から逃げ続けるが、家族から逃げていった父に出会い変わっていく。裕一はなぜ逃げ続けたのか、最後にどのような決断をするのか。共感と反感の連続、予測不能なストーリー、人間誰しもが持つ「逃げたい」という心理や衝動を赤裸々にあぶり出す、現実逃避型エンタテインメントとなる。
今回公開された場面写真では、主人公・菅原裕一(藤ヶ谷)が、あらゆる人間関係から逃げ続けたその“軌跡”を辿る。同棲して5年の恋人・里美(前田敦子)に甘えて、気ままで気楽な生活を送っていた裕一だが、些細なことをきっかけに今後のことを話し合おうと迫られるはめに。「我慢できると思ったんだけどできないから言うね」と切り出す里美に、ばつが悪くなった裕一はとんでもない言い訳をしながらその場しのぎで荷物をまとめて家を飛び出してしまう。
その後、転がり込んだ親友・今井伸二(中尾明慶)の部屋では、居候の身にも関わらず、我が家のようにくつろぎ、温厚な伸二までもキレさせる。「おかしくないか、人として!」という伸二の怒りに対し、関係がこじれるのが面倒な裕一は、またもや荷物をまとめて逃げ出してしまう。
次に頼ったのは、バイト先の先輩・田村修(毎熊克哉)。「真面目かよ!」とからかわれたり、気を遣う会話や酔って絡んできたりすることに嫌気がさし、田村が寝たすきにまたも逃亡し、大学のサークルの後輩で映画の助監督をやっている加藤(野村周平)に何とかしてもらおうとファミレスに呼び出す。しかし、「先輩、次はどこ行くんすか?」と先に言われてしまい、つい見栄を張ってその場を後にしてしまう。
やむを得ず訪ねたのはそりの合わない姉・香(香里奈)のマンション。裕一は話を切り出そうとするが、裕一の日ごろの自堕落ぶりにうっぷんがたまっていた香は「いつまでそんなことしてんの。終わってんでしょ、普通に!」とダメっぷりをことごとく指摘。香の言葉に逆ギレした裕一は部屋をあとにし、故郷・北海道へと向かう。裕一は、夜行バス、フェリーと乗り継ぎ、母・智子(原田美枝子)が1人暮らす苫小牧へ辿り着く。広い実家で寂しく暮らす母が不憫になり同居する考えを話すも、「…じゃあ、ちょっとこれ見てもらっていい?」と母からの想像を超えるリアクションに、さすがの裕一も思わずドン引きして、雪降る街へ飛び出し途方に暮れる。するとそこに現れたのはかつて家族から逃げていった父・浩二(豊川悦司)で、「俺の家に来るか?」という誘いに裕一はスマホの電源を切り、いっさいの人間関係を断ってしまう。共感と反感が渦まく予測不能なストーリー、逃げ続けた先に待ち受けるまさかのクライマックスに、注目となっている。
(C)2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会