南阿蘇鉄道は28日、全線運転再開後を見据えた外国人観光客の受入環境整備を目的に、多言語化に対応した一般形気動車の新型車両MT-4000形を2022年11月下旬に2両導入したと発表した。

  • 南阿蘇鉄道の新型車両MT-4000形の車両外観

新型車両MT-4000形は、JR線直通乗入れを考慮してATS-DK形運転保安装置を搭載するほか、半自動ドアシステムを採用し、車いすスペースを確保するなど、旅客利便性がより向上している。車体のデザインは、前面から側面に流れる青ラインで南阿蘇鉄道沿線を流れる白川と沿線に点在する清らかな水源を表し、緑ラインで車窓から望む雄大な阿蘇五岳をイメージしている。

車内はロングシートとなっており、定員は115人(着席44人・立席71人)。座席や床敷材に明度の低いものを採用することで、外の景色をより一層引き立たせるという。側壁や天井に明るい木目調を取り入れて客室全体に開放感をもたらし、シンプルな調和とした。

  • MT-4000形の車内デザインイメージ

  • ロゴマーク

車体側面と車体前面中央に配置する「n」のロゴマークは、南阿蘇鉄道の愛称「南鉄(なんてつ)」の頭文字であり、同時に阿蘇五岳とそれを囲う外輪山を表している。10個の小さな楕円は、立野~高森間の10駅がつながることを数珠繋ぎで表現した。