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【この記事のエキスパート】
元キャンプメーカー勤務 プロキャンパー:さけふみ
北海道生まれ北海道育ち。幼少期からアウトドアに親しみ、趣味でキャンプを続けた後、キャンプ用品ブランドに勤務。更に深い知識と経験値を取得し、主にソロでコーヒーやクラフトビールを楽しんだり、購入したギアをすぐに試したりしている。長年アパレル業に従事してきたため、人と被ることが少ないブランドやアイテムを常に探求。ビール・アウトドア・ファッションの魅力をブログで発信している。
キャンプや登山、車中泊などで一夜を過ごす際に必要な寝袋(シュラフ)。定番ナンガ、人気モンベル、王道コールマンなど多数のメーカーから展開されています。この記事では、軽量コンパクト、洗濯機で丸洗いできるタイプなど寝袋の選び方とおすすめ商品を紹介します。
寝袋(シュラフ)の種類
シュラフはドイツ語で寝袋を意味し、スリーピングバッグと呼ばれることも多いです。そんなシュラフ。まず、はどんな種類があるかご存じですか? 大きくわけると2つの形に分けられるので、まずはその特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
「マミー型」は保温力が高く持ち運びやすい
マミー型は足から頭の先まですっぽりと覆うことができるタイプ。顔だけ出ていて膝のあたりからシェイプしたそのシルエットが、ミイラに似ていることからその名がきています。
身体にフィットして密閉するような形のため、取り込む冷気が少なく保温力があります。一方で、生地が身体に密着するので、窮屈さを感じてしまうかもしれません。
軽量でコンパクトに折りたためる商品が多く、持ち運びに便利な点がメリットです。
「封筒型(レクタングラー型)」は広々と布団のように寝れる
封筒型はなかが広いので圧迫感がなく、布団のようにゆったり寝れるのがメリット。この形はL字にジップが付いていることが多く、広げると掛け布団のようして使ったり、同じ商品と接続して大きなひとつの封筒型シュラフとして使えたりと用途の広さがあります。
また、比較的リーズナブルな商品も多く、寝袋初心者にとって手が出しやすいでしょう。ただし、マミー型のように気密性が高くないので保温力が低く、寒い季節や場所には向かないと言われています。
「エッグ型(卵型)」保温性が高く寝心地もいい
エッグ型は、キャプテンスタッグが開発したオリジナル寝袋で、マミー型と封筒型のいいとこどりをしたタイプ。マミー型の保温性の高さに加え、封筒型のゆったりした寝心地の両立を実現しています。頭部と足元をしぼって保温性を高めつつ、胴体部分はゆったりとしたシルエットなので、寝苦しさもありません。
マミー型と同じくひとり用なのでコンパクトに折りたためます。荷物をなるべく軽くしたい人や、ソロキャンプなどにおすすめです。
寝袋(シュラフ)の選び方
ここからは寝袋(シュラフ)の選び方についてのポイントをご紹介していきます。主なポイントは下記の6点です。
【1】中綿の素材で選ぶ
【2】中綿の量で選ぶ
【3】寝袋(シュラフ)のサイズで選ぶ
【4】快適使用温度で選ぶ
【5】限界使用温度から選ぶ
【6】ブランドから選ぶ
【7】洗濯できるか、お手入れ方法を確認
それぞれ解説していきますね。
【1】中綿の素材で選ぶ
ただ単に暑い季節には薄い生地、寒い季節には分厚い生地という憶測で選ぶわけにはいきません。いつもと違う環境ですし、屋外だからこそ慎重に選ぶ必要がります。
中綿の種類も大きく分けて2つ。どちらもよく聞く名前だと思いますが、実際にどう違うのか詳しく説明するとなると難しいですよね。どちらが自分に合っているのかしっかり見ていきましょう。
ダウン素材
産地やどの動物の毛かなどでも品質がわかれるダウン。フィルパワー(FP)というかさの高さ(反発力の高さ)の単位が重要で、高ければ高いほど暖かくなります。
空気を多く含んだ素材なので、フカフカとした感触で寝心地も良く、圧縮すると非常に小さくなり持ち運びに優れています。化学繊維の約半分の重さと言われており、荷物がかさばる冬におすすめです。素材自体の保温力も高いです。反対に、水には弱く濡れるとかさが減ってしまい、保温力が著しく低下させます。
化学繊維
化学繊維の中綿は主にポリエステル素材が使われていることがほとんどです。濡れてもすぐ乾く、もしくは形状が変わらないため保温性能への影響が少なく済みます。また、安価で買いやすいのも特徴です。初心者で手入れが面倒な方や低価格で抑えたい方におすすめです。
しかし、目の詰まった素材なのでコンパクトにすることが難しく、重量もあるため持ち運び時の積載量に不安がある方、荷物を軽くしたい方には不向きです。
【2】中綿の量で選ぶ
中綿の量は保温力や収納力の高さに影響します。通常シュラフの下にはマットを引きますが、シュラフ単体で考える場合は寝心地の良さも変わってきます。
更に化学繊維とダウンでは、同じ気温で使うモノでも中綿の充填量が異なるので注意をしましょう。軽くて暖かいという特徴を持つダウンは、化学繊維にくらべ中綿の量が少ないです。
【3】寝袋(シュラフ)のサイズで選ぶ
各メーカーやブランドごとに推奨の伸長を記載しているので、それを目安に選ぶことが望ましいでしょう。フィットする方が良いのか、ゆとりがある方が好みなのか。また、性別や体格などその点も踏まえてサイズ選びをすることが重要です。
封筒型にはシングルサイズ、ダブルサイズのほか、特殊なサイズとしてキングサイズがあります。封筒型は同じ商品なら2つつなげられるメリットがあるので、シングルサイズをメインにそろえるのがおすすめです。
また、マミー型はひとり用につくられており、大人用と子ども用があります。子ども用は大きくなると使えなくなってしまうので、購入するタイミングを見て検討しましょう。
【4】快適使用温度で選ぶ
別名コンフォート温度と呼ばれるもの。「一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域」という定義がありますが、男性でも寒さに弱いと思う方は、この温度を目安に選びましょう。記載の快適温度よりも、+5度位の場所で使用するのが好ましいです。
大体のシュラフには、どの位の温度が快適温度か記載があります。なぜならそれは寝袋を選ぶうえで、「かなり重要な情報」であるから。記載がないものは避けたほうが無難です。
【5】限界使用温度から選ぶ
エクストリーム温度ともいわれます。最悪の場合、ここまでなら数時間寝ることができるという温度です。使いたい場所の気温が、限界使用温度に書かれている温度以下のシュラフを選ぶと、低体温症になる可能性があるので、やめておきましょう。
男性ならリミット温度(下限温度)、女性ならコンフォート温度(快適使用温度)を参考にすることが一般的とされています。
このほか、使用温度とは別に「夏用」「冬用」など対応シーズンが記載されている商品もあります。夏用タイプは、多くが下限使用温度5~10℃、冬用タイプは-5℃以下で設定されています。また、春・夏・秋の3シーズン向けのものもあり、使用温度は-5℃~5℃と広く対応しています。
【6】寝袋(シュラフ)のブランドから選ぶ
寝袋(シュラフ)は多数のメーカーから販売されており、それぞれに違った特徴や魅力があります。ここでは、その人気メーカーの中から一部を紹介します。
mont-bell(モンベル)
登山家から絶大な信頼を得ているモンベル。同社の寝袋は、大きく「マミー型」と「封筒型」に分かれ、「ポルカテックス加工」と呼ばれる独自の撥水加工を施されています。また、高品質グースダウンを使用したモデルと、お手入れ簡単な「エクセロフト」という化学繊維を使用したモデルの中綿素材を選ぶことができるのが特徴です。
snow peak(スノーピーク)
国内ブランドならではの高品質を常に提供し続けているスノーピーク。同社のロングセラー製品である「OFUTON(オフトン)」は、気温に合わせてスタイルを変えられるのが特徴。掛け布団と敷布団の分離が可能なほか、中綿には「アモノフォロファイバー」と呼ばれる抗菌・消臭効果もある高性能保温素材を採用しているため、いつも清潔で快適な眠りが可能です。
NANGA(ナンガ)
ナンガの寝袋は防水透湿素材や羽毛に撥水加工が施されているのが特徴です。「オーロラ」「オーロラ ライト」シリーズには、「オーロラテック」と呼ばれる防水透湿性を有した生地が使われており、シュラフカバーがなくても問題ないほど。また、「UDDバッグ」シリーズは、羽毛自体に撥水加工が施されており、ダウンが濡れても保温性がキープされるのが特徴です。
Coleman(コールマン)
キャンプブランドの中でも圧倒的な指示を得ているコールマン。機能性と価格面の両立が特徴です。同社の寝袋はポリエステル素材のものが多く水に強いのが特徴。丸洗いも可能なため、メンテナンスも容易です。また、封筒型はジッパーを全開にすれば、ブランケット代わりにもなります。価格も比較的安いものが揃っているので、初心者にぴったりです。
ISUKA(イスカ)
登山家の愛用者が多いイスカ。同社の「ダウンプラス」シリーズはポリエステル素材を採用し、表面に撥水加工が施されています。また、「エア」シリーズは、超軽量素材の「ナイロン66」という素材を採用しており、より高い撥水効果が期待できます。
【7】洗濯できるか、お手入れ方法を確認
主に中綿の種類によって洗濯方法が異なります。ダウンの場合は、クリーニング店に出すことをおすすめします。商品によって家で洗濯できるものもありますが、多くが手洗い推奨ですのでお気を付けください。
化学繊維であれば、通常の洗濯機で丸洗いOKな物が多いので、洗濯表記を確認したうえでキレイにしてあげましょう。洗濯方法は一概にこうだとは言えませんので、不安があればまずは購入店に確認しましょう。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)