昔からほとんど変わらないレトロなパッケージで親しまれる、大塚製薬の軟膏「オロナイン」。ちょっとしたケガややけど、ニキビなど、お肌のトラブルといえば「昔からオロナイン」という人も多いのではないでしょうか。

インターネット専門古書店の古書森羅(@kosyosinra)さんが、そんなロングセラー商品の意外な広告を発見。「ジワる」「この広告考えた人は神」と注目を浴びています。

一瞬考えてから笑ってしまった。(@kosyosinraより引用)

  • (@kosyosinraより引用)

古書森羅さんが「一瞬考えてから笑ってしまった」とシェアしたのが、大塚製薬の軟膏「オロナイン」の広告。1953年発売のロングセラー商品だけに「子どもの頃からおなじみ」という人も少なくないはずです。

この広告に書かれているのは「チョットシタケガニ オロナインH軟膏」のコピー。その上ではケガをしたカニが「オロナイン」を抱えているので、一瞬「?」と思ってしまう人も多いのではないでしょうか。

そう、「ケガニ」というコピーには「怪我に」と「毛ガニ」がかかっているんです。

この投稿に対し、Twitterユーザーから、「ホントだ。一瞬考えます」「シュールでかわいい」「じわじわとくる」といったリアクションが。「ダジャレ警察案件」「すでに茹でられてちょっとしたケガニどころではないような」といった突っ込みも相次ぎ、元ツイートは5.7万件もの「いいね」を集めました(12月25日時点)。

この「チョットシタケガニ」の広告が、いつどこに載っていたものなのか気になるところ。ツイ主の古書森羅さんにうかがいました。

「チョットシタケガニ」、投稿者に聞いてみた

――こちらの広告、いつ頃どんな雑誌に掲載されていたものでしょうか?

2002年発行の『BE-PAL』という有名アウトドア雑誌です。

――広告を見つけたきっかけがあれば教えてください。

商品の検品をしていた時に見つけました。

――古書森羅さんは、ほかにも雑誌広告を多数投稿されていますよね。昔の広告について面白いと感じるポイントはありますか?

戦前の雑誌などで見かける、現在の感覚では絶対に思いつかないような広告に面白さを感じます。実はTwitterには載せられないようなものも多いです。

――今回の投稿には大きな反響が寄せられました。

「このカニはもう茹で上がっている色なので、オロナインではどうしようもない」というリプライには本気で笑ってしまいました。


普段見過ごしてしまいがちな広告ですが、デザインやコピーに意識を向けると、新たな発見があるかもしれません。

今回話題になった「オロナイン」の広告は、レトロな見た目に反して、2002年と意外に新しいものでしたが、昭和の雑誌やポスターは今改めて見るととても新鮮で、グッとくるものが多数。どんなものがあるかは、ぜひ古書森羅さんのTwitterアカウントでチェックしてみてください。