2022年も、さまざまな魅力を持つデジタル機器が登場しました。今年は何といっても物価高が直撃。デジタル機器の多くが、コスト高や円安を背景に、値上げを余儀なくされました。そんな中でも購入を決めたお役立ちアイテムを、デジタル業界に詳しいライター諸氏に聞きました。
2022年に購入したベストアイテム、今回紹介するのはモバイル機器/モバイルサービスを中心に活躍するライターの小山安博さんです。小山さんが2022年に購入したイチオシ製品はパナソニックのミラーレスカメラ「LUMIX G100」と、トキナーのミラーレンズ「SZ 500mm F8 Reflex MF」。この組み合わせで、今年最大の天文イベントに臨んだ結果は……?
- 選んだ製品:ミラーレスカメラ「LUMIX G100」(パナソニック)+ミラーレンズ「SZ 500mm F8 Reflex MF」(トキナー)
- 直販価格:80,000円前後(LUMIX G100 標準ズームレンズキット)、50,000円前後(SZ 500mm F8 Reflex MF)
- 選んだ理由:超望遠で皆既月食を撮影したい!
- 満足度(5段階):★★★★★
コンパクトデジカメの代替で「LUMIX G100」購入、月食狙いでミラーレンズも!
2022年という1年は、コロナ禍がそろそろ落ち着いて欲しいと思いつつ、生活自体は通常に戻ってきた年でした。海外出張に行けない中、この機会に仕事のツールを更新しようと思いつつ、それができないまま年も後半になってしまいました。
そうした中で、使っていたコンパクトデジカメが壊れてしまい、代替機を探していました。しばらくはフルサイズミラーレスカメラの「SIGMA fp」を使っていましたが、もともと私の仕事にはあまり向いていないカメラだったので、専用カメラを物色していました。
1型センサー搭載の高倍率ズーム搭載デジカメの代替ということで悩んでいたのですが、あいにくその機種には長らく後継機も出ておらず、同じ機種を選ぶのはどうかという感覚が強く、別の選択肢を探していました。
そこで目を付けたのがマイクロフォーサーズです。もともと仕事用に使っていて、レンズ資産としてOMシステム(購入当時はオリンパス)の「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」が残っていたのもあって、中古カメラ店でパナソニック「LUMIX G100」を購入しました。中古なので物価高の影響もあまりなく、セールを狙って少し値段が下がったタイミングで購入しました。
カメラに手ブレ補正は内蔵していませんが、レンズの手ブレ補正が強力ですし、以前もパナソニックのマイクロフォーサーズ機を使っていたので違和感はありません。コンパクトデジカメ時代より大幅に大きく重くなってしまいましたが、使用に関しては問題ありません。
そして、2022年11月8日夜に日本で皆既月食が見られるということでこれを撮影したいと思い立ち、購入したのがトキナーのミラーレンズ「SZ 500mm F8 Reflex MF」。ミラーレンズの詳細は省きますが、5万円を切る価格で500mmという超望遠。しかもマイクロフォーサーズで使えば1,000mmとなります。
手ブレ補正がないという最大のネックは、月を撮る分には三脚を使うので問題ないと考え、このレンズを購入したのですが、届いたのは11月8日の朝。仕事で出かける予定もあったので、練習する間もなく本番となりました。
ピント合わせは難しかったが、大きく写せて満足!
撮影してみると想像よりもピント合わせが難しく、甘い描写がレンズの特性なのかジャスピンではないのか判別できなかったところが練習不足というところでしょう。それでも、拡大しなければ結構よく写っています。ISO3200まで上げていたのでノイジーですが、天王星食もギリギリ確認できるぐらいのサイズで撮影できました。
SZ 500mm F8は、Tマウントアダプターを交換することで別のマウントにも装着できます。後日EFマウントアダプターも購入したので、さらにもともと持っていたEF-Lマウントアダプターを経由して「SIGMA fp」にも装着してみました。
月食ではなく普通の日でしたし、1,000mmに比べると小さくなりますが、これまでよりも大きく写せて満足。これから、もう少しピント合わせを練習して活用してみたいところです。