ガーミン「Venu(ヴェニュー)」シリーズの新スマートウォッチ「Venu Sq 2」を使い始めて約2カ月。日々、快適に使っています。

  • 紅葉と一緒に撮影した「Venu Sq 2」(MUSICモデル)。販売実勢価格は45,800円前後

    「Venu Sq 2」(MUSICモデル)。販売実勢価格は45,800円前後で、カラーはBlack/Slate(ブラック/スレート)、Ivory/Peach Gold(アイボリー/ピーチゴールド)、French Gray/Cream Gold(フレンチグレイ/クリームゴールド)の3色

「Venu Sq 2」のサイズはW40.6×H37.0×D11.1mmで38g。前モデル「Venu Sq」の40.6×37.0×11.5mmと比べるとウォッチサイズはそのままなのに、ディスプレイサイズが対角1.41インチに拡大しました(従来は対角1.3インチ)。タッチディスプレイはより見やすいAMOLEDになったので、文字や表示を確認しやすいです。

スマホアプリの「Garmin Connect Mobile」と連携することで、健康や運動状況の管理ができます。メニューをタップすると詳細画面になり、左右にスワイプすることで過去の記録を確認できるなど、操作もわかりやすいです。

  • ウォッチのメニュー画面

  • アプリ「Garmin Connect Mobile」のトップ画面

長時間バッテリーが便利、朝は天気や睡眠をチェック

前モデルからの一番の変化は、稼働時間が約6日間(スマートウォッチモード)から約11日間へと大幅に延びたこと。バッテリー持ちがいいので、切れ間なく、ほぼずっと着用しています。スクエア型だと手の動きのジャマになりにくいので、最近ではウォッチを着けているのが自然になってきました。

まず朝、起きた時に確認するのが、今日の天気と予定です。1時間ごとの天気や気温、降水確率もわかるので、仕事の予定もチェックしながら、今日はどんな服装にしようか考えます。それが布団の中で行なえるところが便利。

  • 天気メニューで天気や気温、降水確率がわかる

  • 1時間ごとの天気がわかるのも便利

次に確認するのが睡眠スコア。心拍変動や心拍数、呼吸数、寝返り数、睡眠時間などから睡眠の質を分析して、0~100のスコアで評価してくれます。筆者はこのスコアがあまり良くないので、アドバイスを読みながら、身体の回復がイマイチという評価なら、二度寝しちゃったりすることもあります(笑)。

  • 睡眠メニューでスコアをチェック。筆者にとって65はまぁまぁ良い方

  • 深い眠り、浅い眠り、レム睡眠、覚醒それぞれの時間がわかる

  • 昨夜の睡眠に対するアドバイスが参考になる

スマホも枕元に置いてはいるのですが、寝たまま見るのには重いし、寝起きの目にはまぶしいので、今ではすっかりスマートウォッチ派になりました。

ヘルスケア追跡がより高度に、Body Batteryが活躍

「Venu Sq 2」ではガーミンの第4世代光学心拍計を搭載し、心拍数、呼吸数、ストレス、血中酸素レベルなどの24時間モニタリングができるので、日中、よくストレスレベルを確認しています。

  • Body Batteryとストレスレベルのメニュー画面

  • ストレスレベルが目盛りと色でわかる

ストレスレベルがあまりに高いようなら、5分間のブレスワークをします。息を吸って、息を止めて、息を吐いて、息を止めて、を繰り返していると、自然と気持ちが落ち着いてきます。ウォッチ画面に、わかりやすい動作表示をしてくれるのですが、動作の変化時に振動するので、ずっと画面を見ていなくてもブレスワークができるようになっています。

  • 円が広がったり、閉じたりすることでブレスワークを案内

疲れたなと思ったらBody Batteryをチェック。これは体のエネルギー状態を数値化する独自の指標で、今のエネルギー残量が5~100の数値でわかります。アプリ画面ではストレスレベルと合わせたBody Batteryが見られるので、より自分の身体の状況がわかりやすいです。

  • Body Batteryメニュー。エネルギーが減少している

  • アプリのBody Batteryメニューではストレスレベルが一緒に表示されるので、Body Batteryのチャージと消費の関係がわかりやすい

アクティビティ表示はさすがの一言、細かい分析も見やすい

スポーツモードは、ランニング、ウォーク、サイクリング、筋トレ、ヨガ、プラティス、水泳、ゴルフ、トレッドミル、SUP、スキー、ボード、スノーシュー、テニスなど、25種類以上のスポーツに対応。

  • アクションキー(上のボタンキー)を押すとアクティビティメニューを表示。ちなみに位置情報はGPS/GLONASS/GALILEO/みちびき(補完信号)のマルチGNSSをサポートする

しかも1カ月に30マイル(48.3km)のウォーキング、1カ月に30万歩など、様々なチャレンジが用意されているので、運動するモチベーションが高まります。

無料で利用できるGarmin Coachという機能では、ランニングの初心者に向けてトレーニングメニューを指示。冬になって運動不足になっている筆者も、Garmin Coachで運動を促してもらっています。

  • アプリのチャレンジメニュー。各チャレンジの進行状況もわかる

そしてガーミンのアクティビティ表示ですが、これはもうさすがのひと言。特にGPSによる地図表示で、速度までわかるところがスゴイです。1kmごとのラップや心拍、ちゃんと高度もわかるので、登山の時にも参考になります。

  • アクティビティ画面。通ったルート上に速度が色分けで表示されるのが面白い

  • ペースやスピード、合計タイムなど、計測データが一覧できる

  • 1kmごとのラップを表示。1kmごとの平均スピードもわかる

  • 運動時間中のペースや心拍数が確認できる

  • 運動中の高度の変化がわかりやすい

実は、フィットネス年齢がチェックできたりもします。VO2 Max(最大酸素摂取量)、年齢、高強度トレーニング頻度、安静時心拍数、BMIデータなどから算出するのですが、筆者はフィットネス年齢が実年齢と同じという結果になりました。

ただ、BMIを下げれば最大で5歳下がる可能性があるとか。こういったアドバイスも運動するモチベーションにつながります。

スマホを出さずにキャッシュレス決済もOK

Garmin Payにも対応し、Suicaとクレカのタッチ決済によるキャッシュレス決済が可能です。スマホを出さずに支払えるのはとても便利。そのせいか最近、ウォッチで決済をする人が増えてきたように感じています。

  • アクションキーの長押しでコントロールメニューを表示。左上のカードマークがGarmin Payのメニュー

  • Suicaやタッチ決済のクレカを登録しておくと、ウォッチをかざして支払える

アクティビティ中に事故を検出したり、援助要請操作を行った時に、あらかじめ登録した最大3件の緊急連作先に、位置情報をメールできる機能もあります。筆者は登山をするので、万が一の時に備えて、緊急連絡先を登録しています。

また、Venu Sq 2には通常モデルと、通常モデルに音楽再生機能を加えたVenu Sq 2 Musicがあります。筆者が使うMusicモデルの場合、最大500曲をウォッチ本体に保存して、イヤホンで楽しむことができます。スマホとペアリングすることで、Spotify、Amazon Music、LINE MUSICのストリーミングを聴くことも可能です。

睡眠時間の詳細がわかりにくいのが残念

残念に感じたところは、外装がカジュアルに見えすぎてしまうところ。その原因はボタンキーにあると睨んでいます。

筆者が以前、利用していた初代の「Venu」は、ディスプレイの周囲にゴールドの縁取りがあって白系のシリコンベルトが備えられ、「Venu Sq 2」のデザインによく似ています。ただ、ボタンキーが金属なので高級感があります。その違いが大きいと感じました。

  • 右の「Venu Sq 2」に比べ、左の「Venu」はボタンキーが金属なので高級感があるように思う。ただVenuは 54,780円から(現在は販売を終了)とミッドレンジ~ハイエンド寄りのため、価格差の部分かもしれない

また、睡眠データでは就寝時間と起床時間はわかりやすいのですが、その間の覚醒時間や深い睡眠などの具体的な時間がわかりにくいのが残念です。

画面をタップすることで深い睡眠やレム睡眠などの内訳はわかるのですが、実際にその睡眠が起こっていた時間を調べるには、タップした指を動かして、グラフの境界線を探らないといけません。何時何分から何時何分というのがワンタップでハッキリわかると、この時間はトイレに行ったとか、起床した原因と結びつけやすいのにと思います。夕方などに仮眠した時に、その時間が睡眠時間に加わらないところも残念に感じます。

とはいえ、ヘルスケアに関するひと通りの機能が揃い、アクティビティ機能も充実した「Venu Sq 2」は、スマートウォッチのエントリーモデルとしては十分過ぎるものだと思います。

Venu Sq 2の価格は39,800円から。まだスマートウォッチデビューしていない人は、本モデルでスマートウォッチの便利さを実感できるのではないでしょうか。