東京都生活文化スポーツ局は、子供の外遊びに関する意識について、3歳から12歳(小学生)の子供がいる保護者500人にインターネットを利用したアンケート調査を10月20日~10月23日に行った。

  • 外遊びは大切だと思いますか?

まずは、保護者や子供たちが、外遊びについてどのように考えているかを聞いた。保護者は、外遊びに対して「大切だと思う」という回答が68.8%になり、「どちらかといえば大切だと思う」を合わせると、92.2%になった。

  • 外遊びは好きですか?

また、子供たちにも外遊びが好きかと聞いたところ、全体では88.4%が好きと回答しており、遊び方が多岐にわたってくる小学校高学年でも79.5%が「外遊びが好き」と回答した。

  • 外遊びにはどのような効果があると思いますか?

では、保護者は子供たちにとって外遊びにどんな効果があると考えているのか聞くと、最も多かったのは、直接的な効果である「体力・運動能力が向上する」で、どの年代でも8割以上の支持を得た。それ以外の項目では、年代別に優位性がみられるものがあった。

未就学児は「ルールを守ることが身につく」が他の年代に比べて、10%から20%以上高く、保護者がこの時期の子供に学んでほしいと思っていることがうかがえる。また「好きなことや興味のあることが見つかる」も他の年代に比べ、約17%高い傾向にあった。外遊びを通じて、本人の好きなことや興味のあることを見つけてあげたいという思いも見えてくる。小学校低学年では、「コミュニケーション能力が身につく」が他の年代に比べ、5%から15%程度高く、子供たちだけで遊ぶことも増えてくるこの時期に身につけてほしいという思いがあるようだ。最後に小学校高学年では、「友達が増える」が他の年代よりも若干多い傾向にあった。学校、習い事など遊び以外の時間も多くなってくる年代なので、遊びを通して得られる友情を大切にしてほしいと思う気持ちがあるのかもしれない。

  • コロナ前との比較(外遊びの機会、デジタルデバイスの利用時間)

ここまでは、外遊びの大切さや効果について尋ねた。では、外遊びの機会や時間は十分なのだろうか。昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、おうち時間が増えていた時期は、デジタルデバイスの活用も子供たちが楽しむうえで不可欠だった。この2つがコロナ前と比べて、どのように変化しているのかを見ていく。

外遊びの機会は減少傾向にあり、デジタルデバイスの利用時間は増加傾向にある。外遊びの機会が減っている割合は、「どちらかといえば減っている」を合わせて43.6%で、デジタルデバイスの利用時間が増加している割合は、「どちらかといえば増えている」を合わせて58%という結果だった。

  • 参考にしているのは?

最後に、保護者が子供との遊びに関する情報収集で参考にしているものを聞いた。オンラインでの情報収集と、リアルでの情報収集、どちらもバランスよく行なっている傾向にあるが、最も参考にしているのはYouTubeという結果になった。子供のデジタルデバイスの利用時間に、一緒に楽しめるYouTube動画があれば、親子で楽しむことができる。

  • そとあそびずかん

東京都は、子供同士や家族が外遊びを楽しむきっかけとなる動画「そとあそびずかん」を配信している。芸人・ボディービルダーのなかやまきんに君が、誰もが知っている遊びをアレンジした面白い「そとあそび」を、全5回シリーズで紹介。未就学児・小学生向けや親子で楽しめる遊びを配信している。