タバネルは12月15日、「課長の仕事に関する実態調査」の結果を発表した。調査は11月4日、従業員100人以上の会社に勤務する30〜49歳の課長クラスの会社員500名を対象にインターネットで行われた。
まず、「現在の課長の仕事に、あなたはやりがいを感じていますか?」と尋ねたところ、52%が「感じている(ややを含む)」と回答。以降、課長のやりがい有無を分析するため、この52%を「やりがい有」、やりがいを感じていない48%を「やりがい無」とし、各質問の結果を“やりがいの有無”で比較した。
その結果、「やりがい有」の方が、業務面、精神面ともに直属の上司に相談することができていることが判明。また、「課長の仕事を通じて成長を実感している」割合は、「やりがい有」が84%、「やりがい無」が33%、「上司は、あなたの成長を支援していると実感している」割合は、「やりがい有」が69%、「やりがい無」が33%、さらに「課長として何を期待されているかが明確」だという人の割合は、「やりがい有」が84%、「やりがい無」が48%など、やりがい有無と成長については、上司および人事からの成長支援、および課長としての成長目標(期待されていること、今後の課題)の明確さに大きな差があることが分かった。
次に、課長のやりがいと組織の目標、業務について質問した。その結果、「上位組織の目標設定に意思を込めている」人の割合は、「やりがい有」が74%、「やりがい無」が33%という結果に。また、「自分の課の目標設定に意思を込めている」人は、「やりがい有」が77%、「やりがい無」が47%と、上位組織、自分の課のどちらの目標についても「やりがいの有無」で大きな差があることが明らかに。
さらに、「自身の課で必要な業績や業務管理の仕組みが整っている」と回答した人の割合は、「やりがい有」が59%、「やりがい無」が25%、同様に「会社は、業績や業務管理の仕組みが整っている」と回答した人は、「やりがい有」が59%、「やりがい無」が29%と、組織目標に関わる業績や業務の仕組みの整備についても、やりがいの有無で差があることが分かった。
次に、課長の昇進前の状況について教えてもらったところ、昇進前に「自分は課長に向いていると思っていた」人の割合は「やりがい有」が64%、「やりがい無」が26%。一方、「積極的に課長になりたかった」人の割合は「やりがい有」が56%、「やりがい無」が35%となり、課長に「なりたいか」よりも「むいているか」が、やりがい有無への影響が大きいことが明らかに。また、課長になるために必要な「能力を持っていた」「経験を持っていた」についても、「やりがい有」の人の方が高い結果となった。
さらに、昇進前の支援、準備の状況についても聞いたところ、「当時の上司は、課長になるために支援してくれた」の割合は「やりがい有」が74%、「やりがい無」は46%。また、昇進前に「課長として必要になる役割、仕事を理解していた」人の割合は「やりがい有」が77%、「やりがい無」は51%、「課の業績や業務を管理する仕組みを理解していた」人の割合は「やりがい有」が73%、「やりがい無」は46%と、昇進前に上司や人事の支援により、課長になるために必要な経験、能力、知識を得ていることで、昇進後のやりがいを生むことがうかがえた。