国際ビジネスコミュニケーション協会は12月19日、「TOEIC Testsの点数とキャリアの関係性」に関する調査結果を発表した。調査は10月5日〜11日、23〜39歳のTOEIC Testsの受験経験のある会社員500名、および23〜49歳の人事・採用担当者500名を対象にWebで行われた。

  • キャリアアップやキャリアチェンジに成功した人が実際に記載したスコア

TOEIC Testsの受験経験者に、「履歴書・職務経歴書・社内のプロフィール等に記載してもいい」と思う「TOEIC L&R」のスコアを聞いたところ、「700点以上」(27.0%)が最多に。しかしながら、「希望する企業への就職や希望部署への配属など、キャリアアップやキャリアチェンジに成功した」人が実際に記載したスコアは「600点~700点」(25.9%)が最多に。

一方、人事担当者が実際に評価するスコアの中央値は「600点以上」であることが明らかに。「TOEIC L&R 公開テスト」の過去3回の平均スコアは601.2点であることから、平均スコアであってもキャリアアップやキャリアチェンジには十分に目指せるということがわかった。

  • 受験者が実感したTOEIC Tests受験のメリット

続いて、受験者が実感した受験のメリットについて尋ねたところ、全体の半数以上が「就職やキャリアチェンジなどに直接的に繋がる」と回答。また、英語力を測る試験のメリットとして挙げられることが多い「英語学習のモチベーション向上」が次点となり、英語力向上や英語力の把握に活用できるTOEIC Testsが、キャリアアップやキャリアチェンジにも複合的な効果をもたらす可能性が非常に高いことがわかった。

  • TOEIC Testsのスコアでみる、採用時に最も評価したいと思う人材

TOEIC Testsには、「聞く・読む」英語力を測定するTOEIC L&Rと、「話す・書く」英語力を測定するTOEIC S&Wの2種類ある。そこで今回、「受験者の多くがTOEIC L&Rを受験しているが、人事の評価ではTOEIC S&Wは重視されていないのか?」という疑問を明らかにするための調査を実施した。

人事担当者に、「TOEIC L&Rの高スコア(8割以上)」「TOEIC S&Wの高スコア(8割以上)」「TOEIC L&R・TOEIC S&Wの両方で平均以上のスコア(6〜7割)」の3つのパターンのうち、最も評価したいと思う人材を教えてもらったところ、「TOEIC L&RとTOEIC S&Wの両方で平均以上のスコア(6〜7割)を取得している」が最多の45%という結果に。

「TOEIC L&Rの高スコア(8割以上)」(27%)と「TOEIC S&Wの高スコア(8割以上)」(28%)はいずれも3割弱にとどまり、「聞く・読む・話す・書く」の4技能をバランスよく身につけることも、キャリアの選択肢を拡大するための第一歩として重要であることが分かった。