日本労働組合総連合会は、2022年12月16日、「カスタマー・ハラスメントに関する調査2022」の結果を公開した。調査は、2022年11月11日~12日、18歳~65歳の被雇用者またはフリーランスで、直近3年間で自身もしくは同じ職場の人がカスタマー・ハラスメントを受けたことがある人1,000名を対象に行った。
まず、直近3年間で自身がカスタマー・ハラスメントを受けたことがある人(675名)に、どのようなハラスメントを受けたことがあるか聞いたところ、「暴言」(55.3%)が最も高くなった。次いで高くなったのは、「説教など、権威的な態度」(46.7%)、「同じクレーム内容の執拗な繰り返し」(32.4%)、「威嚇・脅迫」(31.9%)、「勤務先への不当な苦情、投稿(アンケート・お客様の声など含む)」(23.9%)と、受け手が委縮してしまうような言動や業務妨害となるような行為が上位に挙がった。
また、自身がカスタマー・ハラスメントを受けた後、どのような対応をしたか聞いたところ、「対応できる内容とできない内容を明確に説明した」(34.8%)が最も高くなり、「謝罪し続けた、丁重に謝罪した」(32.1%)、「毅然と対応し、応じられない要求は断った」(29.8%)、「上司に引き継いだ」(26.7%)、「複数人数で対応した」(19.6%)が続き、『対応できた』は87.9%、「何もできなかった」は12.1%となった。カスタマー・ハラスメントを受けた際、何らかの対応ができたという人が多くなった一方、特に対応することなくやり過ごすしかなかったというケースもあるようだ。
カスタマー・ハラスメントを受けたことによる生活上の変化について質問しました。カスタマー・ハラスメントを受けたことで、生活上に変化があったかどうかでは、「変化があった」は76.4%、「変化はなかった」は23.6%となった。
カスタマー・ハラスメントを受けたことで、生活上にどのような変化があったか聞いたところ、「出勤が憂鬱になった」(38.2%)が最も高くなった。カスタマー・ハラスメントの被害に遭ったことで、出勤が辛いと感じるようになってしまった人が多いようです。次いで高くなったのは、「心身に不調をきたした」(26.7%)、「仕事に集中できなくなった」(24.3%)、「眠れなくなった」(17.6%)、「人と会うのが怖くなった」(16.9%)だった。