2022年に月1ペースで新店舗をオープンしたドスパラ。1年の最後を締めくくるのが、今年13店舗目となる「ドスパラ富士青葉店(以下、富士青葉店)」です。2022年12月17日にオープンしました。

富士青葉店は、「静岡県富士市青葉町377」にあります。元々は接骨院で店舗面積は約268平方メートル。2022年オープンの店舗では最も狭く、2020年以降の地方型店舗でいうと盛岡都南店よりもちょっと広い程度です。

なお、ドスパラで最も広いと思うのがなんば店(面積非公開)、2020年以降の店舗だと郡山安積店が最も広く、2022年オープンならば白山フェアモール松任店で、どちらも富士青葉店の2倍以上のフロア面積です。

  • 富士山をバックにしたドスパラ富士青葉店

  • 看板は遠くからでも結構目立ちます

2022年最もコンパクトな店舗はコンパクトな展示がポイント

店舗面積が比較的狭いこともあり、販売アイテム数は約1,500。一方、店舗前に専用駐車場14台を備えており、車でを買いに行くニーズは満たしています。

富士青葉店は、静岡県で2番目の店舗です。もう1つは浜松店ですが、静岡県は東西に広いため、距離的には今年オープンした小田原フレスポシティーモール店やドスパラ甲府飯田店のほうが近いと思います。

車で行く場合、東名高速道路の富士ICから約7分、青葉通りの青葉町交差点の米の宮公園の真向いで、電車ならばJR東海道本線富士駅から徒歩20分、同じく富士駅から出ているひまわりバス東コースの米の宮公園東バス停より徒歩1分です。

  • 最寄バス停は非常に近いのですが、画像を見てわかるように1日6便かつ日曜日は運行していません

常設環境展示は、ゲーム配信想定の1つとゲーミングペリフェラルを比較的自由に組み合わせて試せるフィッティングルームのみ。しかし、他店でもあるVTuber体験をパネルにして提供したり、電源展示の横に「電源ユニット最適発見ツール」を配置したりと、実際に触るコンセプトのまま、コンパクトにまとめた工夫が随所に見られ、好感が持てました。

  • 店舗入ってすぐ右にはオープニングセール用の液晶モニターが積み上げられていましたが、セール後はおそらくゲーミングチェアが並ぶハズ。最近よく特価になっていたASUS VG278以外にViewsonic製品2種類が用意されていました

  • 店舗入って右側はゲーミングペリフェラル類。ゲームパッド、キーボード、マウスと並んでいました。キーボード、マウスの展示は従来通りの規模で試せます。ゲームパッドはやや縮小イメージですがそれでも実際に試せました

  • マウスの隣はマウスパッド、その隣はヘッドセットと壁際にゲーミングペリフェラルが並びます

  • マウスパッドとヘッドセットの手前はケース類。豊富な展示に加え、DEEPCOOLの限定版巨大ケース「QUADSTELLAR INFINITY」も展示中です。独立したGPUチェンバーとストレージチャンバーも用意。その隣にある丸テーブルは津ラッツ店でも置いてあった回転チェックテーブル

  • マウスパッドとその検証環境の奥はゲーミングヘッドセットと検証環境。店舗が狭い分、在庫とチェック環境が流れるように配置されているのはむしろメリット?

  • 店舗右奥が「フィッティングルーム」。備え付けのゲーミングペリフェラルを自由に組み合わせて実際のゲームで試せるスペースです。筆者的には最近のイチ押しスペース。取材でなければ1日中ゲームしていると思います(笑)

  • 今回Stream Deckの検証スペースがなかった代わりに、フィッティングルームにStream Deckがありました。さらにASTROのMixAmp Pro TRも置いてありました。これはアツい! 欲を言えばもっと試せるゲームを!(フィッティングルームはライセンスを処理しているゲームのログイン&インストール&プレイも可能。プリインストールされていないのは大人の事情です)

  • フィッティングルームの左は一般ペリフェラル。その左奥はストックルーム

店舗を見ていて、「アレ?」っと思ったのが中古コーナー。中古PCとしてノート、デスクトップ共にあるのはよくある光景ですが、中古GPUが展示されていました。

ドスパラの店舗では中古パーツを扱っている店舗もありますが、最近の地方ロードサイド店では、1号店の座間相武台店、2号店の前橋インターアカマル店が、開店から一定の期間が経過したのち、中古パーツを扱うようになりました。ここ2年の店舗で、オープン時から中古パーツを扱ったのは初の取り組みでしょう。

また、今後はあまり広い店舗を開拓しない可能性があるのか、コンパクト展示の開発をしている様子が垣間見えたような気がします。今後の出店計画に関して具体的に聞いてはいませんが、先日のraytrekの新ケース発表会で佐藤氏から「2023年もオープンは続く」と伺っています。

  • ストックルームが近いため、中古PCはその手前に。取材時はGALLERIAのPCがズラリ

  • 中古で目を引くのが中古GPU。2020年以降の取材経験で言えば、開店時から中古GPUを扱っているのは初

  • 店舗奥の左側は自作用ケーブル類、その正面が上海問屋系のおもしろグッズです

  • 店舗の一番左奥がCPU/メモリ/HDD/SSDの価格表&注文端末。店頭に実物のないGPUは含まれていません

  • 奥から1つ手前の列が電源とクーラー類。反対側はマザーボードが置いてあります

  • 電源の棚の脇に、必要な電源を選ぶための計算コーナーがあります。CPUやGPUを選択し、その他のパーツの個数を入れると必要なワット数をもとに製品を選んでくれます

  • ファンが並ぶ棚にサンプル展示と省スペースを意識した展示があります

また、前回の津ラッツ店ではASrockのLiveMixerを大きく取り上げていましたが、今回はマザーボードの展示もランプを点灯させる仕掛け(ただ、LiveMixerはマザーボードの裏が光るので少々わかりにくい)に加えて、LiverMixerを使ったPC展示も行われていました。DEEPCOOL製品も通電してファンが回る状態で展示されていました。

  • 最近推しているDEEPCOOLも自作PCの一例として展示中

  • DEEPCOOLのクーラー類も通電して光らせています

  • 以前から推しているAsRock製品はLiveMixerを主軸に展開。こちらも通電しているのですが、LiveMixerの照明が裏側なのであまり目立っていません

  • LiveMixer製品を使ったPCの展示も行われています

  • GPUは高額商品を除いてパッケージ展示。高額商品は鍵付きのケースと商品名の入ったスリーブでわかるようになっています

  • 各種液晶モニタもズラリ。反対側にはやや目立たないもののサードウェーブ製一般向けPCとクリエイター向けのraytrekが並んでいます

  • 店舗左手前の角にゲーム配信をモチーフとした環境展示があります。その左側にVTuberの配信デモ環境。以前は環境展示としてスペースを割いていましたが、コンパクトな展示です

  • 近くに配信向けのマイク、Webカメラなどが並んでいます

  • 店舗入ってすぐ左にはキャラクターグッズとケーブル、メディア類。棚の反対側はモニターアームが置いてありました

  • 店舗入って、やや左側に四季折々の理想環境展示。オープン時はレーシングゲーム環境となっていましたが、ここも他店よりもややスペースが小さめ

  • サードウェーブ製品展示の平台も1つだけ。正面側はゲーミングPC、反対側はクリエイター向けPCの展示です

  • その奥がゲーミングPCの展示。オリジナルのGALLERIA製品に加えてコラボモデルが並んでいます。ちなみに店舗が狭いためか「ぶいすぽ!」のパネル展示はありませんでした

富士青葉店の店長は祐川尚吾氏。U30とお若いながら他業界で5~6年の接客経験を生かし、ドスパラに転職しました。最近開店したドスパラ店長の多くは他業種からの転職が多い気がします。座間相武台店でPCの接客を磨いたのちに新店舗店長に立候補したそう。

ゲームに関しては『ファイナルファンタジーXIV』が好きでやりこんでいるとのこと。ドスパラのゲームアドバイザーのバッジを保持しており、ひと通りのゲームタイトルは遊んだことがあるため、タイトルごとに向いているマシンや周辺機器の質問にも答えてくれます。現在のPCは自作で、「どこのケースをお使いですか?」と伺ったところ、「以前、8つぐらいのケースをとっかえひっかえしたが、現在は冷却能力も加味して『ケースレス』」という驚きの回答でした。

  • 「コンパクトな店舗ですが、豊富な品ぞろえと安心の接客体制でお待ちしております」と祐川尚吾店長。マスクを外している写真ですが、通常はマスク着用での接客です

久々のセールチラシで、2時間以上入場制限ありの初日

2022年オープンのドスパラ新店舗では、オープニングセールで密になる可能性があったため、日替わり目玉商品を用意していておらず、全品10%ポイント還元(高額なゲーミングPCにも適用)と500円均一ワゴンセールを実施していました。

この流れが少々変わったのが10月から。ドスパラフレスポ山形北店では、超特価のグラフィックスカード5製品が投入され、白山フェアモール松任店青森東バイパス店津ラッツ店ではゲーミングペリフェラルも含めた隠れ特価品が登場しました。

そして、今回の富士青葉店では(新品PCを除いた全商品)10%ポイント還元、価格均一でないワゴン商品に加え、日替わりのチラシ特価が復活! 日ごとに数が設定されていたので、日曜日に行っても特売品が手に入るようになっています。

日替わり特価品は、店内に積み上げられており、おトク感をアピール! セール終了後は、内覧会で展示されていなかったゲーミングチェアなどを展示するとのことで、これも楽しみです。

オープン当日は、チラシ効果もあったのか、開店の2時間前ほどから店舗に向かう人がいました。日替わり目玉品の予約券と入場整理券を配布していったん解散です。半分以上のお客さんが列を離れていたので、おそらく車に戻って暖を取っていたのでしょう。ちなみに、当日は入場待機列があるため、店舗前の駐車場は5台のみに制限。200mほど離れた臨時駐車場に45台の駐車スペースが用意されていました。

当日の開店は11時からと30分だけ前倒しに。最近の店舗としてはオープニング日の開店時間が遅めになったこともあり、開店から多数のお客さんでにぎわいを見せます。昼過ぎまで入場制限が続いていました。

  • オープニングセール中は駐車場が約3分の1に制限されるため、45台駐車できる臨時駐車場を用意

  • お祝いの花も多く華やかなムードで開店準備中です

  • 開店1時間前でもこのぐらいの行列がありました。日替わり目玉商品狙いでしょうか?

  • 目玉商品に関しては事前に整理券を配布していました。また入場整理券も配布

  • このため開店10分ほど前には品切れ品が続出。完売品は黒ボールペンで×印がつけられていましたが、わかりにくいので赤バッテンを入れた加工をしています

恒例となっている店長あいさつ(音声が流れます。ご注意ください)

  • 開店! 開店当初から2時間ほどは入場待ちが続いてました

  • 商品を実際に触って確認したり、店員と相談したり、デモ環境を試したりと、オープン直後からかなりの賑わいがありました

  • 高額GPUはパッケージを直接置かずにスペックなどが記載された小型パッケージを展示するスタイル。真ん中のパッケージがないのはお客さんがこれを持ってレジに並んでいるためです

  • 事前に検討していたのか、早々に即納PCが売れていました

  • 日替わり目玉商品も完売の札が目立ちます。ちなみに真っ先に売切れたのはゲーミングヘッドセットでした

  • 臨時駐車場もかなりの駐車率。軽く確認したところ、地元富士山ナンバー主体でしたが、ドスパラ店舗のある浜松ナンバーの車も見かけました

ちなみに、オープニングセールの10%ポイント還元が新品PCを除くとなっているのは現在、全店で『ドスパラ30周年 冬の大感謝祭』を行っており、新品PC購入で最大10%のドスパラポイント還元があるためです。

そのため、昼ごろまでに即納ゲーミングPCが2台売れており、事前検討と当日の店員のおススメ構成、即納ゲーミングPCの在庫状況を見て、希望に近いPCを買っている人が多かったのでしょう。