iOS 16.2にアップデートすると自動的に追加される「フリーボード」は、一言でいうと「ダイアグラムアプリ」。抽象化されたイラストや記号、文字列などを組み合わせ、自分が伝えたいことを図で表現したいときに利用します。絵解き作成アプリ、ホワイトボードアプリと表現してもいいでしょう。

そのフリーボードには、あらかじめたくさんのイラストが用意されています。たくさんの点と線で構成された画像(ベクターグラフィック)なので、配置するサイズは自由自在、どれだけ拡大してもジャギー(階段状のギザギザ)やぼやけは発生しません。見栄えのいい図を作成するには、この点は重要です。

しかし、あらかじめ用意されているイラストには限りがあります。イラストのテイストも、万国共通に使えることを狙ったのか簡素なもので、かわいくないというか日本人の感覚にあわないというか...世界地図はあるけれど日本地図はないなど、"これじゃない"感が否めません。

そんなときには、自分でPDFを用意しましょう。自分が作図アプリで作成したものでも、いわゆるフリー素材でもかまいません。あらかじめiCloudドライブに保存しておき、フリーボードアプリの画面右下にある写真風・ボタンをタップ、「挿入元...」から対象ファイルを選べばOKです。

EPSやSVG、Adobe Illustrator形式(AIファイル)といったベクターグラフィックから作成したPDFは、拡大・縮小してもジャギーやぼやけが発生しませんから、フリーボードアプリにあらかじめ用意されているイラストと同じ感覚で利用できます。色の変更や分割(イラストの構成部品を分ける処理)には対応しないものの、日本地図のようなコンテンツには重宝するはずですよ。

  • 「フリーボード」に追加する画像は、PDFなら拡大縮小してもジャギーが発生しません