エン・ジャパンは12月14日、「2022年の冬季賞与」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は10月26日~11月29日、従業員数299名以下の企業の人事担当者を対象にインターネットで行われ、381社から回答を得た。

  • 冬季賞与は支給予定ですか?

    冬季賞与は支給予定ですか?

「2022年、冬季賞与は支給予定ですか?」と尋ねたところ、昨年比3ポイント増の82%の企業が「支給予定」と回答。「支給しない予定」と回答した企業は直近4年間で一番少ない結果となった。

昨年の冬季賞与と比較した支給額の変動については、「増額予定」が24%。理由を聞くと「業績が好調」(68%)、「社員の意欲向上」(57%)が上位となり、一方、減額予定の企業の理由は「業績不振」(81%)、「新型コロナの影響」(42%)が多い結果となった。

  • 景気の上昇や回復を実感できていますか?

    景気の上昇や回復を実感できていますか?

  • 昨年の冬季賞与と比較した支給額の変動(業種別)

次に、「昨年と比較し、景気の上昇や回復を実感できていますか?」と質問したところ、42%の企業が「実感していない(どちらかというと+まったく)」と回答。

理由を聞くと、「値上げどころか、コロナによる減収の肩代わりが続いている状態。コロナによる広告媒体の減少も大きく、回復には程遠く感じている」(広告・出版・マスコミ関連)、「材料費の高騰や人手不足、最低賃金引き上げによる人件費の上昇で困っている」(不動産・建設関連)といった声が寄せられた。

  • 賞与支給に関する悩み

    賞与支給に関する悩み

最後に、社員への賞与支給に関する悩みや課題を聞いたところ、「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」(44%)、「賞与の支給額による社員モチベーションへの影響」(41%)が上位に。

具体的には、「営業部門は数字で判断しやすいが、スタッフ部門の評価基準が曖昧なのが課題」(卸業)、「賞与の金額が低い」(技術者派遣)、「価格転嫁が非常に難しい業界であり、原資の確保ができない」(印刷業)、「評価者、所属部署によって評価に差が出てしまう」(金融・コンサル関連)、「資金繰りが年々苦しく昇給もままならないため、賞与支給は到底できない状況。社員がやる気を失う事がないか心配」(流通・小売関連)といった声が寄せられた。