2022年も、さまざまな魅力を持つデジタル機器が登場しました。今年は何といっても物価高が直撃。デジタル機器の多くが、コスト高や円安を背景に、値上げを余儀なくされました。そんな中でも購入を決めたお役立ちアイテムを、デジタル業界に詳しいライター諸氏に聞きました。
2022年に購入したベストアイテム、今回紹介するのは家電ジャンルで活躍するライターの神野恵美さんです。2022年に買ったイチオシ製品はへアカッター「ボウズカッター」(ER-GS61)。競合製品も多いジャンルですが、初心者にやさしいネーミングも購入のポイントだったとのこと。
- 選んだ製品:ボウズカッター/ER-GS61(パナソニック)
- 直販価格:8,448円
- 選んだ理由:安全かつ初心者にも簡単に扱え、お風呂でセルフカットできる
- 満足度(5段階):★★★★
購入したきっかけは息子の高校野球デビュー
2020年11月1日に発売されたボウズカッターは、パナソニックの“坊主用”バリカンの定番商品で、購入当時のラインナップで最新モデルにあたります。
購入した理由は、この春からめでたく高校生になった息子用。野球部に入り、高校球児として生まれて初めての"坊主頭"デビューすることになり、定期的にセルフメンテナンスできるようにと購入しました。
息子は中学生まで坊主ではなく、近所にある1,000円カットの美容院で、月1回程度散髪に通っていました。そのため、いわゆるバリカンを使って散髪するのが親も含めて実は初めて。そこで、とりあえず購入前に市場で販売されているバリカンについて調べてみると、たくさんのメーカーから多種多様な商品が発売されており、バリカン初心者には何を決め手に選んでよいのか皆目見当もつきませんでした。
バリアブルな坊主スタイルに対応?
わからないなりにいろいろ見比べてみると、バリカンにおいては「刈り」の高さが結構重要なことが判明。そして坊主に関しては、1cm程度高さがあれば十分。坊主経験者には常識かもしれませんが、一見すると同じに見える坊主にも、長さによって微妙な違いがあることを、筆者はこのとき知りました。そういえばこれまで聞いたことがある「五分刈り」「七分刈り」などの言葉はこのことだったのかと、四十路にしてやっと覚醒。
そんな目覚めの中、目に留まったのがこのボウズカッター。ズバリそのままなネーミングが示すとおり、坊主用には問題ないだろうというとりあえずな安心感です。「何を選んでいいのかわからない」という消費者の心をグッと掴む、ネーミングの勝利。商品名の重要性を改めて実感しました。
このボウズカッターは、直刃だと0.5mmの丸刈りまで対応しており、付属のアタッチメントを取り付ければ、1~10mmまで11段階でカットを調節できます。当初はよくわかりませんでしたが、バリアブルな坊主スタイルを楽しめそうでちょっとワクワクしました。
本体丸ごと水洗い!
本体を丸ごと水洗い可能なIPX7基準の防水設計もポイントでした。シャンプーしながらカットできるのはもちろん、「ウォータースルー洗浄」と呼ぶ設計により、刃を外さなくてもカットで出た毛クズを洗い流せ、カット中にも容易にお手入れできます。
本体サイズはW48×D41×L176mm、重さ約140gと一般的なバリカンサイズで、手にフィットして握りやすい形状。我が子によると、バスルームで濡れた手で使っても滑らず上手にセルフカットできるそうで、初心者でも扱いやすい設計は期待どおりでした。
刃先が45度の鋭角になっているカッターも、セルフカットの際に頭に当てやすく、長めの髪から坊主頭に初めて剃髪したときも、補助なしで特に難なく使用できていました。2回目以降からは多少伸びた分をカットするだけなのでとても気軽にメンテナンスをしている様子。長さを調整するアタッチメントもスライド式で手軽に変更でき、気分に応じて微妙な違いの坊主スタイルを楽しんでいるようです。
お手ごろ価格以上の満足感!
というわけで、使用しているのは私自身ではありませんが、これだけ簡単に扱えるなら、ミディアムやショート、ツーブロックなどいろいろなスタイルに対応している製品もあるので、坊主デビュー前にバリカン自体をもっと早く購入しておけばよかったと軽く後悔したほど。
月1回の1,000円カットとはいえ、年間では12,000円の出費。もう少し上位のモデルであっても、すぐに元を取れてしまう計算です。この春、坊主デビューをきっかけに購入した製品でしたが、物価高の昨今のご時世において、節約にもなり思った以上の満足度です。
ただし、唯一気になった点は、ニッケル水素充電池を採用したバッテリー。フル充電で約40分間連続で使えますが、放置しておくと自然放電してしまうことと、フル充電になるまで12時間もかかってしまうことが難点で、使用前にはしっかり充電しておく必要があります。
そのことをなかなか学習しない息子は、使用途中にバッテリーが切れ、中途半端に刈られた"落ち武者"状態の坊主頭でたびたびお風呂から出てきます。本人が学習してくれることが一番なのですが……。
買い替えの際は2022年11月に発売された、リチウムイオン充電池内蔵の長く使えそうな上位モデル「ヘアーカッター プログレード(ER-SC61)」にレベルアップしようと思っています。とはいえ価格もお手ごろで、初心者には機能も必要にして十分なボウズカッターにとても満足しています。