NHK出版は12月12日、NHK出版新書の新刊『脱・下流老人 年金、生きがい、つながりを立て直す』を発売する。著者は社会福祉士の藤田孝典氏。価格は968円。
『下流老人』から7年、新たな方途を提言
著者が『下流老人』を出版して7年、日本経済の衰退と物価高騰が進む中、年金は減らされ、高齢者の貧困率は年々増加している。この問題に解決策はあるのだろうか。
本書は、生活保護への偏見解消、最低限の生活保障を行う年金制度の創設、地域やコミュニティへの貢献、シェアリング経済への移行など、高齢者が安心して生きるための新たな方途を提言。物価高騰、年金削減、賃金低迷などの厳しい状況を逆手にとって、将来不安にうち克つ道筋を探る。
内容は下記の通り。
はじめに 「下流老人」7年目の真実
第1章 シニアワーカーのリアル
第2章 この年金額では暮らせない
第3章 「死ぬまで働く」を強いられる団塊ジュニア、氷河期世代
第4章 賃労働だけが労働か
第5章 地域やコミュニティに貢献して生きる
第6章 社会保障の未来を考える
著者の藤田孝典氏は1982年生まれ。社会福祉士。ルーテル学院大学大学院総合人間学研究科博士前期課程修了。NPO法人ほっとプラス理事、反貧困ネットワーク埼玉代表。聖学院大学客員准教授。著書に『下流老人』『続・下流老人』(いずれも朝日新書)などがある。