アドビは12月12日、Adobe Creative Cloudのビデオ関連製品の12月アップデートについてアナウンスした。
Adobe Premiere Pro
「Adobe Premiere Pro」の最新バージョン 23.1では、アプリケーション全体でより迅速かつ効率的に作業できるように、クリエイティブ機能と組織機能が強化された。
キャプションからグラフィックへ変換できる機能を追加。これにより、画面上のテキストをよりクリエイティブにコントロールできる。完了すると、エフェクトとトランジションを適用して画面上の単語をアニメーション化し、キーフレームを使ってエフェクトやトランジションのタイミングを調整して結果を正確に制御できる。アップグレードされたキャプションは、プログラムモニターやテキストパネルでテキストとして直接編集が行える。
共同編集においては、ヘッダーバーから共同編集者を直接追加でき、チームプロジェクトで現在作業している人を確認可能。
また、誰かがシーケンスで作業している場合にそれを表示し、競合や重複を避けるために自動的にロックしたり、公開ボタンを使って編集内容を共有したりできる。新しい「変更」列にはシーケンスが編集されたことが表示され、共同作業者はアップデート内容を確認することができる。
複数のトラックの切り替えスイッチを選択できるようになった。Ctrl(Windows)またはCommand(macOS)を押しながら複数のトラックを選択し、可視性やロックなどのトラックヘッダースイッチの状態を有効、無効、または逆にすることで、トラックのターゲティングを簡素化することが可能。
ほかにも、マスキングツールの改善、GPU デベイヤー処理による ARRIRAWのサポート改善、RED V-Raptor XLカメラのサポート、拡張されたXAVC HDRのサポートといった更新がなされている。Premiere Proのアップデート内容については、こちらに詳しい。
Adobe After Effects
「Adobe After Effects」の最新バージョン23.1では、効率的に作業し、クリエイティブなビジョンを損なうことなく細部まで設計できるようにする新機能とユーザーが要求するワークフローの機能強化を提供。
このアップデートには4Dファイルとのシームレスな連携、3D要素の操作、After Effectsからの直接レンダリングを可能にし、Cinema 4D 2023との統合と、安定性とパフォーマンスに関するいくつかの修正が含まれる。今回のAfter Effectsのアップデート内容については、こちらに詳しい。
Frame.i.o.
そのほか、「Frame.i.o.」に関して、2022年10月のAdobe MAXで、RED V-RAPTORおよびV-RAPTOR XLカメラとの統合について発表していたが、今回新たにベータ版ファームウェアが公開。ハードウェアやハードディスクがなくてもプロダクションを進行でき、8K RAW R3Dファイル、CDL、ProResプロキシファイル、WAV、各テイクに関連するカスタムLUTに関して、カメラからの自動送信を行ったという。ベータ版のテストでは4TBの8K RAWファイルを、マグをダウンロードすることなく直接Frame.ioに送信している。