大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)のファンミーティングが行われた7日、イベント終了後に制作統括の清水拓哉氏が取材に応じ、最終回に向けての見どころや、熱狂的に応援してくれている視聴者への感謝を述べた。
NHKホールで行われたファンミーティングへの応募は4万通を超えたという『鎌倉殿の13人』。これまでも全国各地でイベントを行っているが、毎回多数の応募者が殺到するなど、非常に人気が高い。
清水氏は「我々は『鎌倉殿の13人』のファンの皆様のために生きているといっても過言ではありません」と話し出し、「熱く応援してくださっていることは本当に力になっていますし。撮影中は大変なことも多く、どうしようと思うことも何度もありましたが、その都度、応援してくださる方々のことを考えて、頑張ることができました。確実にファンの方のおかげで、作品のクオリティを引き上げてくださっています」と感謝を述べる。
イベントへの応募状況もそうだが、放送終了後のSNSの書き込みなど、熱狂的なファンの多さが際立っている本作。清水氏はその要因について「まずは三谷幸喜さんの予測不能な脚本が挙げられます」と述べると、「歴史ドラマというのは、基本的にネタバレの世界なのですが、そんななか新しい展開を常に見せてくれた三谷さんの力、そしてその脚本を、愛さずにはいられないようなキャラクターに演じてくれたキャストに尽きます。いい本をいい役者が演じれば、それが魅力になります」と力説する。
毎週斬新なストーリーが展開されているが、清水氏は「第1回での頼朝さんの女装に始まり、第15回の二重スパイのような形で行った上総広常の暗殺、また第46回の北条政子が尼将軍になった最大の動機が、愛する妹・実衣を救いたいということだったり……話し出したら毎回すべて語れるぐらい」と、三谷脚本の魅力が多くの視聴者を惹きつけたと語る。
残すところあと2回。清水氏は「伊豆の小さな豪族の家族の物語が、いつの間にか日本を支配する組織になる。そこからまた家族の物語に戻っていくところが面白い」と今後の見どころを語る。
そして、大きな話題になっている最終回について「三谷さんも公言していますが、義時がどういう死に方をするのか。脚本を読んだとき、解釈をめぐってはいろいろな感想を持ちました。その死にざまを撮影現場で見守っていたのですが、思い出すだけで涙が出てきます」と言及し、「意外性はありますが、三谷さんには驚かせようという意図はなかったと思います」と述べていた。
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