お笑いコンビ・男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)が9日、東京・池袋のサンシャイン水族館にてオンラインコントライブ「トワイライト水族館」を開催した。

  • オンラインコントライブ「トワイライト水族館」を開催した男性ブランコ

同ライブは、閉館後の静かな水族館を舞台に男性ブランコが新作コントを披露するというもの。事前に収録した映像と生配信の内容を織り交ぜた構成で配信された。

コントライブは、初めて水族館へ来たという会社員(浦井)が、神出鬼没の水族館のスタッフ(平井)にチケットを手渡すところからスタート。会社員はサンシャイン水族館の順路を進み、さまざまな魚たちを観賞しながら、水族館の不思議な魅力にとりつかれていく。やがて会社員は、自分のなかに眠っていた思い出と向き合い、なぜ水族館へやって来たのか、そしてどこかに生息しているという「幸せ魚」の正体を知ることになる、という物語のような形で次々とコントが展開される。

会社員が水槽の前に立つ度になぜか毎回突然現れるスタッフ。「水族館のなかでは静かにしてください」とスタッフが注意するときの仕草が水族館にちなんだダジャレになっているなど、物語の合間にはさみこまれたショートコントの数々もシュールな笑いを誘う。サンシャイン水族館で実際に飼育されている生き物のニュースを取り上げたコントや、普段は入ることができないバックヤードで撮影したパートも。

ショートコント「カクレんぼ」では、浦井と平井が使用する被りものの魚の種類がコントタイトルにちなんでいるなど、いかにも男性ブランコらしい芸の細かさを随所に見ることができる。

視覚的な美しさも見どころのひとつ。サンシャイン水族館の人気スポットであるクラゲ展示エリア「海月空感」の場面では、クラゲが浮遊する姿が目いっぱいに広がって幻想的なムードを演出。思わず見とれているところで、男性ブランコが入りこんできて奇妙な「クラゲダンス」を披露。水槽を漂うクラゲたちの美しさと、クラシック音楽に合わせて踊るふたりの息のあった(?)脱力的な踊りのギャップにクスッと笑わされる。

男性ブランコが水槽の中で暮らす魚たちの気持ちを思い思いに想像して吹き替えするコントでは、エイ、トラフザメ、うつぼなどの意外な本音がぽろり。いかにも魚たちが言いそうなことを、アドリブのようなテンションでふたりが言語化していく。ほかにも、平井が作詞、そしてトニーフランクがゲストボーカルとして参加したペンギンがモチーフの歌のパートでは、人間社会や生き方についてあらためて考えさせるようなメッセージ性が感じられた。

ライブ後のアフタートークでは、2人が「どこが事前収録で、どこが生配信か区別がつかないようになっています。そこは内密にしておきましょう」と視聴者に感想を委ねたいと言ったが、あるワンシーンについて浦井が真相を暴露。平井が「おい!」とずり落ちる一幕も。SNSでは「どこが生配信だったんだろう」「境目がわからなかった!」との声が。ちなみにこのアフタートークの一部が魚眼レンズで撮影されているところも遊び心があった。

終了後には、「#トワイライト水族館」のハッシュタグとともに「最高の時間でした!」「一本の映画見たような満足感」「余韻がすごい」「1時間弱とは思えない内容の濃さ」「吸い込まれるような映像」「魚達が泳ぐのを眺めているだけでも幻想的で癒される」「男ブラのトワイライト水族館癒やされた」「サンシャイン水族館にめちゃめちゃ行きたい」とたくさんの感想がSNSに投稿された。

水族館の神秘性と男性ブランコ特有の落ち着いたトーンの笑いが絶妙に融合した「トワイライト水族館」は、12月16日21時までアーカイブ配信中(チケット販売は12月16日12時まで)。