都会のオフィス街から下町の商店街まで、さまざまな場所のイルミネーションで胸がときめく冬の時期。近ごろTwitterでは、美しく並んだクラゲが多くの人たちのハートをわしづかみにしています。
ツイートを投稿したのは、世界でも有数のクラゲ展示数を誇る山形県鶴岡市の『鶴岡市立加茂水族館』の公式Twitterアカウント。ゆっくりと動くキュートなクラゲたちの姿に、12月7日時点で3.3万件以上のいいねが集まっています。
画面の右側に集まったクラゲたち。止まることなく、ぽよぽよと動き続けると…、
みんなで下のほうへゆっくり移動。少しはぐれている個体がいるものの、仲が良いのか、その後も集団でバケツのフチを回り続けます。か、可愛い…!!
クラゲの移動や引っ越しの時はバケツなどに入れてクラゲを運びます
— 鶴岡市立加茂水族館 (@JELLYFISHAQ) December 2, 2022
こちらは明日から東京出張のキャノンボールジェリーフィッシュ
綺麗に並んでます pic.twitter.com/ZNoFfO9BxV
「いつまでも見てられそう…」「かわいくて、おいしそうで、癒やされる」「可愛いクラゲを見せてくれてありがとうございます! 」といった反響が寄せられているこちらのツイート。
動画に対するリプライには、「色付きのタピオカかと思ったw」「水まんじゅうというかソーダゼリーというか」など、並んだクラゲたちを食べ物に見立てて表現する方のコメントも多数投稿されていました。
なんだか不思議なクラゲの秘密を探るべく、加茂水族館の担当者さんへ連絡を取ってみることに。このクラゲの詳しい運搬方法や、一か所に集まる理由について伺いました。
担当者さんに聞いてみた
――「キャノンボールジェリーフィッシュ」はどのような種類のクラゲでしょうか
キャノンボールジェリーは主に中南米沿岸に生息するクラゲで、大きさは、大きいもので25cm ほどになるクラゲです。(飼育下では大きくても10cm程にしかできていません)
食べられるクラゲで、実際に食用として一般に流通しています。
――日本科学未来館の出張展示とのことですが、ずっとバケツのまま移動するのでしょうか?それとも、この後は大きな水槽などを使って運搬されるのでしょうか。
水槽から取り上げて一旦バケツで移動しますが、館外に運搬する場合は、海水と酸素と共に袋に入れて運びます。
――「一列に繋がるのがかわいい」という声がありますが、バラバラでは泳がず、なぜ密集しているのでしょうか。
水流のついている水槽ではうまくクラゲが散らばります(うまく散らばるように水流をつけます)が、水流がない場合はクラゲによっては沈んでしまったり、逆に遊泳力が強い種は水面に集まります。
今回のキャノンボールジェリーは遊泳力が強いクラゲのため、上へ上へと泳ごうとしてバケツの壁にぶつかった個体が集まり、今回のようになったという感じです。
同じ種のクラゲだとみな同じような行動をとるため、今回のように集まってしまうケースは少なくないです。
可愛らしいクラゲの動画で多くの方へ癒しを届けた加茂水族館の公式Twitterアカウント。山形県にある本館では、クラゲと音楽を組み合わせたコンサートや有料のバックヤードツアーなど、バラエティ豊かなイベントが多数開催されています。
クラゲや海の生き物、幻想的な体験に心を惹かれる方は、加茂水族館のツイートや施設をチェックしてみてはいかがでしょうか?