シャオミ製のスマートフォン「Xiaomi 12T Pro」が、12月16日にソフトバンクから発売されます。大手キャリアではソフトバンクの独占販売となり、価格は143,280円(「新トクするサポート」利用時の実質支払い価格は約半額)。14日から予約受付が開始されるのにあわせて、吉沢亮さんと杉咲花さんが出演する新CMも放映されます。
急速充電を訴求するキーワード「神ジューデン」、来年には第2弾も
「Xiaomi 12T Pro」はグローバルでは10月に発表済みの製品。6.67型の有機ELディスプレイに最新のクアルコム製SoC「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載し、約2億画素の超高解像度カメラに光学式手ぶれ補正、AIを用いたカメラ機能などを備えたフラッグシップモデルです。シャオミのフラッグシップモデルが大手キャリアから発売されるのは、日本ではこれが初。グローバルでは圧倒的にカメラ推しですが、ソフトバンクがCMなどを通じてプッシュするのは、その名も「神ジューデン」機能。5,000mAhの大容量バッテリーを、わずか19分間でフル充電できる、シャオミ独自の急速充電機能にスポットが当てられています。
12月8日に開催された製品発表会には、シャオミの東アジア担当ゼネラルマネージャー、スティーブン・ワン氏、ソフトバンク 常務執行役員 菅野圭吾氏のほか、CMに出演する吉沢亮さん、杉咲花さんもゲストとして登壇しました。
ソフトバンクの菅野氏は「ユーザーの75.5%は充電切れで困った経験がある」との調査データを示し、その課題を解決できる製品として「Xiaomi 12T Pro」を紹介しました。19分でフル充電ができる急速充電機能は、スマートフォンの技術が成熟して機能が画一的となる中、新たな特徴を打ち出したいと考えたソフトバンクへ、シャオミから提案されたものだといいます。
一般的なスマートフォンでは、フル充電まで33Wで54分程度かかるのに対して、「Xiaomi 12T Pro」は、付属の120WのACアダプターとケーブルを使うことで、わずか19分でフル充電が可能。「もし充電を忘れて寝落ちしてしまっても、朝のわずかな時間でフル充電ができる。まさに神ジューデン」と菅野氏は説明します。
高出力な急速充電はバッテリーへの負荷が気になるところですが、シャオミは42の安全機能と9つの温度センサーを搭載。「急速充電はすでに成熟したテクノロジー」(ワン氏)と説明するなど、安全性に絶対の自信を持っています。ソフトバンクも、「入念なテストの結果、太鼓判を押させていただいた」(菅野氏)と、安全性をアピール。24カ月間、無料でバッテリー交換ができるなど、サポートも強化されています。
ソフトバンクでは今後、「神ジューデン」をシリーズ化したい考え。ただしタッグを組むのはシャオミとは限らないようで、「どのメーカーと組むかは決まっていない」と説明していました。ちなみに「神ジューデン」の定義は今のところ、20分以内のフル充電とのこと。菅野氏からは「来年中には第二弾をリリースしたい」との抱負も語られました。
発表会後には実機を試せるタッチ&トライも開催されました。以下はそのファーストインプレッションになります。
「神ジューデン」以外もかなりスゴイ! 2億画素カメラは期待大
「Xiaomi 12T Pro」のディスプレイは、約6.7インチの有機ELです。電力効率を考えてなのか、ピーク輝度は900ニトとそこまでの明るさはないですが、解像度はFHDよりも少し高い1.5K相当の2,712x1,220ピクセル。高精細かつ大画面なのでとても見やすいです。最大120Hzのリフレッシュレートにも対応しています。
サイズは高さ163×幅76×厚さ8.8mmで、重さは205g。大きさは前モデルである「Xiaomi 11 Pro」とそう変わらない印象ですが、前モデルでは側面にあった指紋センサーが画面内に移動し、顔認証とのデュアル対応になりました。
SoCには前述のように最新の「Snapdragon 8+ Gen 1」が搭載されていて、ソフトバンク向けのモデルは8GB RAM/256GB ROMという構成。一方オープンマーケット向けに発売されるモデルは、8GB RAM/128GB ROMとなっています。ほかには、SIMがnanoSIMとeSIMのデュアル対応。OSはAndroid 12がベースの「MIUI 13」。で、防水防塵性能はIPX3/IP5Xに対応しています。
背面には8枚構成のレンズを採用した約2億画素のメイン広角カメラ(F1.69)、視野角120度の800万画素超広角カメラ(F2.2)、200万画素のマクロカメラ(F2.4)のトリプルカメラを搭載。メインカメラのセンサーサイズは1/1.22インチで、光学式手ブレ補正にも対応しています。フロントカメラは2,000万画素(F2.24)です。
カメラ周りにはメタル素材が使用されていますが、それ以外の背面には指紋が付きにくいフロスト加工の3Dガラスが採用されています。側面に向かって緩やかにカーブするデザインになっているため、持ち上げる際などの指がかりも悪くないです。Xioamiのロゴのほか、おサイフケータイ対応であることを示す、フェリカマークもプリントされています。
今回、タッチ&トライ会場には、バッテリーが2%ほどになった端末が複数台用意されていて、実際に「神ジューデン」こと、120Wの急速充電を試すことができました。設定で「充電速度のブースト」がオンになっている状態でケーブルをつなぐと、「120W MAX」の文字が表示され、電池残量の数字がみるみるうちに大きくなっていってあっという間に充電されます。急速充電後も端末はほんのり温かい程度で、熱いと感じるようなことはありませんでした。
このほか、今回はカメラ機能までは試すことができませんでしたが、サンプルとしてディスプレイに表示されていた2億画素写真はかなり高精細で、期待が持てそうだと感じました。8K動画もそうですが、高画質で撮影すると記憶容量を圧迫するので、2億画素がいったいどのくらいのファイルサイズになるのかも含めて、ぜひ改めて試してみたいところです。