BSフジのドキュメンタリー枠『サンデードキュメンタリー』(毎週日曜12:00~)では、『ザ・ノンフィクション特別編「私、生きてもいいですか ~心臓移植を待つ夫婦の1000日とその後~」』を、11日に放送する。
血液を送る心臓のポンプ機能が低下してしまう難病「拡張型心筋症」と闘いながら心臓移植を待ち続ける容子さん(当時51)とクマさん(当時41)。2人の体には、補助人工心臓(通称・バド)という、モーターの力で心臓の動きを助ける機械が埋め込まれている。
2011年に「植込み型バド」が保険適用されて以来、心臓移植を待つ患者は急速に増え、今や毎年約160人がバドを入れて移植待機となっている。しかし、日本のドナー数は海外に比べてケタ違いに少なく、心臓移植の平均待機年数は現在約6~8年だという。この長い年月をどうやって乗り切るのか…。
移植待機2年半のクマさんは、バドのケーブルの入り口から体に入った細菌が血液に回る感染症で長期入院を余儀なくされていた。妻の友子さんは夫の実家で暮らしながら、アルバイトを2つ掛け持ち、生活を支えていたが、ある日試練が訪れる。
クマさんのバドの中に血栓ができている疑いがあり、機械自体を取り替える大手術に臨むことになった。ところが、術後に状態が悪化し、生死の境をさまようことになってしまう。
一方、移植待機5年目を迎え、いよいよ移植の順番が近づいて来た容子さんだが、ある出来事がきっかけで深く心が傷つき、移植への心構えもままならない状態に。しかし、「最後まで走り切りたい」という強い思いと、ドナーへの心からの感謝を胸に、容子さんはついに“その日”を迎える。
そして、長く厳しい待機期間を耐え抜いたクマさんにも、臓器提供の一報が訪れた…。
ナレーションは、吉田羊。心臓移植の待機患者とその家族の、生きることへの渇望と心の揺らぎを追った3年間の映像記録。そして、「ドナーの心臓と一緒に生きる」、2人のその後の日々を伝える。