ダウンロードしたアプリを起動したら、「"○○○"がローカルネットワーク上のデバイスの検索および接続を求めています」というダイアログが現れた、という経験はありますか? 結論からいうと、このダイアログで「許可」しないとアプリにさまざまな機能的制約が生じることになりますが、その背景を説明してみましょう。
iOS 14以降、Wi-Fiなど同じ宅内ネットワークにつながる他の機器(パソコンやタブレット、AV家電など)との通信を必要とするアプリは、ローカルネットワークの検索/接続を許可しないかぎり、所定の機能を利用できなくなりました。理由はセキュリティの強化で、宅内のほかの機器を原因とした情報流出などのトラブルを未然に防ぎます。
このダイアログで「拒否」をタップすると、以後そのアプリではローカルネットワークを利用した通信が禁止されます。ビデオレコーダーやNASといった映像/音声データを扱う機器と連携するアプリの場合、肝心の映像/音声コンテンツを鑑賞できなくなります。パソコンを遠隔操作するアプリも、パソコンとのデータ通信ができなければ意味がありません。
だから「"○○○"がローカルネットワーク上の...」というダイアログが現れたときには、許可を与えましょう。しかし、ほかの機器と通信する必要性に乏しいアプリだと考えられる場合は、慎重に「許可しない」を選ぶこともひとつの決断です。
最初は「許可」したけれど取り消したい、「許可しない」を選んだけれど機能が使えず困った、という場合は設定を見直しましょう。『設定』→「プライバシーとセキュリティ」→「ローカルネットワーク」の順に画面を開き、対象のアプリのスイッチをオン/オフすればOKです。