2023年2月に放送・配信されるWOWOWのショートフィルム・プロジェクト『アクターズ・ショート・フィルム3』各作品のキャストが8日、発表された。
同企画は、高良健吾、玉木宏、土屋太鳳、中川大志、野村萬斎という5人の俳優が監督を務め、予算・撮影日数など同条件で25分以内のショートフィルムを制作。世界から6,000本超のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア』(SSFF & ASIA)のグランプリ:ジョージ・ルーカス アワードを目指すというもの。
今回のキャストには高良健吾監督作の主演に中島歩、その友人役として染谷将太の共演が決定。玉木宏監督作の主演は俳優としてリスペクトし合う関係という林遣都。土屋太鳳監督作は土屋自身が監督だけでなく脚本・主演を務め、W主演で有村架純との初共演が実現した。中川大志監督作は主演の井之脇海を筆頭に、板垣瑞生、林裕太と若き実力派俳優が結集。そして野村萬斎監督作の主演を務める窪田正孝は、監督との稽古を経て難易度の高い役に挑む。各キャストのコメントは以下の通り。
■中島歩
演技のプロである俳優の高良さんに呼んでいただけたことはとても嬉しいです。従来の監督と俳優という関係性ではできない俳優同士ならではの創作ができるのではないかと楽しみにしています。 脚本は監督の日々感じていることや美学が詰まっていて、それがどのように映像化されていくのか興味深いです。数々の名監督やカメラマンと膨大な時間を過ごしてきた高良さんですので、いち映画ファンとしても必見の一本になるでしょう。お楽しみに。
■染谷将太
高良組、なんて響きの良い言葉でしょうか。この心躍る現場にお誘いいただけて感謝でいっぱいです。高良さんとはいくつかの現場でご一緒させていただいてますが、しっかりと一緒にお芝居をしたことがありませんでした。今回なんと監督と役者という形で現場を共にできるなんて思ってもなかったです。高良さんの唯一無二な包容力と優しさと映画愛が詰まった脚本を握りしめ、ドキドキしながら現場に行って参ります。
■林遣都
玉木さんは憧れの先輩なので、大変光栄でした。脚本をいただき、準備が進む段階での監督のいろんな構想を聞き、非常にワクワクしました。指名していただいたからには何としても期待に応えたいという思いでいます。限られた時間の中で最大限の力を発揮できるよう瞬発力を研ぎ澄ませ、撮影当日、冒頭からフルスロットルで玉木組に飛び込んでいくつもりです。ぜひご期待ください。
■有村架純
このような形でお仕事をご一緒できるとは、、、とても貴重な機会に携わることができ、心から嬉しく思います。土屋監督へのリスペクトを忘れず、監督が作りたい世界を十分に理解し、寄り添いながらクランクインまで気持ちを高めていきたいです。また私自身も学ばせていただけることの多い撮影になるだろうと、大変楽しみにしております。短い時間での撮影になると思いますので、ギュギュっと濃縮された瞬間を見逃さないよう心に焼き付けたいです。土屋監督と同じベクトルを持って臨みたいと思います。楽しみます!
■井之脇海
大志君とは、以前共演したときにいろいろと話をする中で、「役者の視点だけでなく、多角的に映画を創る視点を持っている方だな」と感じていたので、今回、監督に挑戦すると聞いた時には期待しかありませんでした。そして、その初監督作品で、一緒に映画を撮ろうと声をかけていただいて、嬉しい気持ちでいっぱいでした。現場では、役者ごとに言葉を変えながら的確に導いてくれる、安心して頼れる監督でした。そして、その言葉ひとつひとつに、大志君が役者として感じてきた思いがギュッと詰まっていて、その瞬間瞬間を噛み締めながら演じました。なので、今回の洸という役は、僕と大志くんの二人で演じたような、そんな不思議な感覚でした。大志監督の目に映る世界の一片が、瑞々しく切り取られた作品になったと思います。完成が楽しみです。
■板垣瑞生
別作品で共演していた中川さんが監督の作品にお声がけいただけたということに最初は素直にびっくりしました。 同時に俳優として現場で出会ったことがある方が監督という、いつもと違うポジションから作品をどう作るんだろうという興味がありました。実際に撮影してみて、中川さんの僕らに話しかける声のトーンが作品全体のトーンになっている気がしました。それほどに、監督・中川大志さんは作品を引っ張って下さっていました。監督の凄さ、中川さんの凄さを現場で感じて、いち俳優として踏ん張ってる自分の姿が役で踏ん張ってる時と一緒になった感覚がありました。それも監督として現場で立ってくれていた安心感があったからだと思います。常に一緒に演じてくださった井之脇さん、林さん、そして中川監督と話し合いながら、ショートフィルムだからこその濃密な素敵な作品になっていると思っております!
■林裕太
最初にお話をうかがった時、まさか自分がと本当に驚きました。普段憧れる役者さんとして見ていた中川さんと、まさか監督としてご一緒できるとは。井之脇さん、板垣さんと三人で、ひたすら走って、ひたすら階段を登って、朝までエネルギーを出し尽くしました。撮影が終わった後に見た、美しい朝焼けを忘れることはありません。現場で中川さんは監督であり、良い兄貴的な存在でもありました。監督と三人の空気感が温かく、今も愛おしく思います。素敵な方々と、恵まれた環境の中で撮影できたことが本当に幸せでした。
■窪田正孝
人は弱くて尊い。そして、愚かで醜い。何者にもなれなくて、自分を偽り、何かに縋りもがき苦しんでいる。必然と心に存在する陰を描いた作品。野村萬斎監督の元、稽古をつけていただき、表現方法、役へのアプローチを模索しています。感じたことのない芝居の質感を楽しみながら大切に作り上げていきたいと思っています。