7日、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)のファンミーティングが東京・渋谷のNHKホールにて開催され、鎌倉幕府第2代将軍・源頼家役の金子大地、3代将軍・源実朝役の柿澤勇人が揃って登壇。さらに2人を支えた北条泰時役の坂口健太郎、また頼家、実朝につらい仕打ちを与えた北条義時役の小栗旬も加わりトークを展開した。
3000人が駆け付けたファンミーティングにそろって登場した金子と柿澤。柿澤は「兄弟でしたが初対面ですね、やっと兄貴に会えた」と笑顔を見せると、先日の放送で鶴岡八幡宮の大階段で暗殺されてしまったことに「雪の日に気をつけろと言われていたのに、なんで歩いてしまったんだろう」と発言し会場を笑わせる。
大泉洋演じる源頼朝と小池栄子扮する北条政子の子である2人。金子が「どうしても父と比べられる役。頼朝のカリスマ性というのは意識しました」と語ると、柿澤は「僕は両親と言うより、頼家を意識しました。実は最初に(脚本を担当している)三谷幸喜さんから『頼家とは逆でいてほしい』という言葉をいただいたんです。わかりやすくいうと、頼家は感情を表に出して気性が荒くエキセントリックなタイプでしたが、実朝は静な感じを意識して演じました」と役へのアプローチ方法を語る。
また幼くして将軍になったことで、周りを取り巻く御家人たちにはベテラン俳優たちがずらり並んだ。金子は「めちゃくちゃ大変でした。メンタルとの勝負でした」と大きなプレッシャーがあったことを明かすと「上座に座ると濃い役者さんたちがいっぱいいて、なるべく座りたくないなと思っていたんです」と発言。柿澤も「プレッシャーはありました。頼家が大熱演をしていたあとを受けての登場だったので、こいつダメだなと思われたらどうしよう……とかなりの重圧でした」と語った。
そんな2人にとって心の支えとなったのが坂口演じる泰時。坂口が「頼家は竹馬の友のような思いがあって、実朝は理想の存在でした」と関係性を述べると、金子は「泰時には、間近で父親である義時と密にやり取りをしている姿を見て、ジェラシーを感じる存在でもあったような気がします」と発言。実朝が泰時に恋心を抱くシーンも描かれていたが、柿澤は「泰時は、ラブです。愛です」と発言し、客席を盛り上げていた。
頼家、実朝、泰時がそろい踏みすると、次の話題はダークサイドに落ちてしまった小栗演じる義時の話題に。金子が「腹が立ちますよね」とぶっちゃけると、坂口も「最近はやり合うことも多くて。この間なんて『お前の声は耳に障る』まで言われましたからね」と不満を口にする。柿澤も「人の話を聞かない人だなと思っていました。御家人ならまだしも、我々は鎌倉殿ですからね。畠山重忠も和田義盛も殺すなって言っているのに……」と追随する。
そんな3人のやり取りにしびれを切らした小栗が「なんか悪口ばっかりですね。よく言いますよね。びっくりですよ。みんなも悪いんですよ!」とステージに登場する。続けて小栗は「頼家に関して言えば、だいぶこっちが骨を折っているのに結構無視されて。倒れちゃったので、いろいろしちゃったんですよ。実朝さんにしても、和田が最後のとき『義盛、お前に罪はない』って。あんなにおおっぴろげに言ったらね。こっちだって殺すつもりはなかった。あれは義村(山本耕史)が勝手にやったことですからね」と反撃していた。
それでも小栗が「頼家殿と実朝様、本当に素晴らしかった。本当に格好良かったです」と金子と柿澤に称賛を送ると、金子は「初めての大河ドラマで源頼家を演じられたことは、今後の僕の俳優人生の宝物になります。感謝の気持ちでいっぱいです」としみじみ語る。柿澤も会場を見渡し「こんなにも愛されている大河ドラマの一部になれたことに感謝しています」と感無量な表情を浮かべると、小栗は「僕もこの作品に参加できたことを誇りに思っています。それは三谷さんの物語の力はもちろん、それを形にしていったスタッフたちの力、キャストのみなさん、そして愛されていると実感できるファンの皆さんのおかげです」と感謝を述べた。
さらに小栗は「この作品の出演者は歌える人が多いので、歌付きのファンミーティングをぜひ東京ドームで開催したい。(来年から始まる大河ドラマ)『どうする家康』に迷惑をかけないように盛り上げていきましょう!」と客席に呼びかけていた。
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