STマイクロエレクトロニクスは12月2日、ワイヤレス充電レシーバIC「STWLC99」を発表した。業界最高クラスの100Wワイヤレス充電に対応する。
STWLC99はスマートフォンや産業用工具、医療機器、ドローンなどへの搭載を想定したワイヤレス充電レシーバIC。デファクトスタンダードとなっているQiのほかに、ST独自のSTSuperCharge(STSC)プロトコルも実装したデュアルモード対応チップとなる。発表時点で量産段階に入っており、単価は約2.50ドル。4.859×4.859mmのWLCSPパッケージで提供される。
Qiモードでは、Qi 1.2.4/1.3規格に加えて急速充電用の拡張規格であるQi Extended Power Profile(EPP)に対応。STSCモードでは、STWBC2-HPトランスミッタ・ソリューション(充電器に搭載される送信側のチップ)と組み合わせて最大100Wのワイヤレス充電を可能にする。
スマートフォンに搭載した場合、ハイエンド機の大容量バッテリーを30分未満でフル充電できるという。また、「最大25WのトランスミッタICとしても動作可能」としており、スマートフォンから別の機器を充電するバッテリーシェアやリバースチャージと呼ばれる機能の高出力化も期待できる。