長崎県の西に位置する「五島列島」は、NHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』の舞台にもなり今、注目を浴びている。そんな五島は雄大な自然が育んできた美しい観光スポットやグルメが魅力。

  • 朝ドラ『舞いあがれ!』の舞台、長崎・五島列島を行く!【福江島編】

今回は長崎港の西約100kmに位置する五島列島最大の「福江島」を旅していく。一体どんなところなのか、早速見ていこう。

■五島列島へいざ出発!

羽田空港から約2時間かけてまずは長崎空港へ。そこから飛行機を乗り継ぎ、30分ほどで福江島にある「五島つばき空港(福江空港)」に到着する。短い空旅で印象的だったのが、離陸後すぐに流れる着陸アナウンス! 隣に座っていた五島出身らしきお母さんが、子どもに向かって「本当にすぐ着くから、おやつは我慢だよ」と離陸前に話していたが、その言葉通り、これまでの空旅の中で最も短かった(笑)。

  • 小さな飛行機で移動。客室乗務員さんも2人のようだった

福江島に着いたら、ここからは車移動。電車は通っていないのはもちろんのこと、「島だから徒歩で……」なんて思っていたら大間違い。一部、徒歩で行ける場所もあるが、これから紹介していく観光スポットはいずれも車がなければ見て回るのが難しい。

なので、福江島の旅には、レンタカーを借りることを強くオススメする。なお、定期観光バスや観光タクシ―もあるので、免許を持っていない人はぜひそちらを利用してほしい。

■ロケ地としても有名な「大瀬埼灯台」

福江島の最西端に位置する「大瀬埼灯台」は、ドラマや映画のロケ地としても有名。海に突き出た断崖絶壁の上に建つ白い灯台は、青い海とのコントラストが美しく、「日本の灯台50選」に選ばれている。

  • 大瀬埼灯台

この日はラッキーなことに、展望台から男女群島(福江島の南南西およそ70kmの東シナ海に浮かぶ島嶼群)を望むことができた。美しさの中に力強さを感じるその景色に、不思議とパワーをもらえた気がした。

  • ラッキーな筆者は男女群島を見ることができた

  • 大瀬埼灯台を見られる展望台が複数ある

■一度見たら忘れられない「高浜海水浴場」

「ため息が漏れるほどの美しさ」なんて言葉があるが、それに当てはまるのがこちらのビーチ。エメラルドグリーンの海、白い砂浜。ここは海外なのか、日本なのか……。絵になりすぎる絶景スポットに心癒やされる。

  • 高浜海水浴場

「高浜海水浴場」は、夏の海水浴シーズンになるとジェットスキーやボディボード、サップなどさまざまなマリンアクティビティを楽しむことができる。だが、オフシーズンであっても行く価値が十二分にあるスポット。個人的にここは外さず行ってほしい!

  • 美しいビーチにも関わらず、ほとんど人はいなかった

■「魚津ヶ崎公園」のカフェでランチタイム

西海国立公園内に位置する「魚津ヶ崎公園」は、大自然を満喫できるレジャー公園! 春は菜の花、梅雨は紫陽花、夏はひまわり、秋はコスモスと、季節にあわせて花々が咲き誇るその景色は圧巻だという。筆者が訪れた日は、残念ながら台風の塩害による影響で満開とはいかなかったが、それでも秋の訪れを告げるように可愛らしいコスモスがそっと咲いていた。

  • 季節によって花々が咲き誇る

ランチは魚津ヶ崎公園にあるカフェ「花笑み きくや」で、岐宿町の郷土料理である手打ち麺「きしくゾロ」をいただく。

  • 花笑み きくやからも美しい景色を望める

体に染みわたるようなほっとする優しい味わいに、心も体も満たされる。そのほか、野菜で作るあんこが入ったふかし饅頭「花笑みだんご」もオススメ! 大パノラマを目の前にして食べれば、おいしさ倍増になること間違いなし。

  • ゾロという名前は、食べる時のゾロゾロという音から名付けられたそう

■「椿乃(ツバキノ)」でリップクリーム作り体験!

続いては、椿を使った商品を製造・販売している「椿乃(ツバキノ)」で、リップクリーム作りをおこなう(料金は1人2,000円、2人以上の場合は1,600円)。

「椿」は1966年に長崎県の花木に指定され、県のシンボルとして、人々に広く親しまれている。特に五島列島は、その温暖な気候から天然のヤブツバキが多く生育しており、資生堂「TSUBAKI」の原料にも使用されているという。

  • 「椿乃(ツバキノ)」

リップクリームの作り方は簡単で、材料を量り、ミツロウを溶かして、椿オイル合わせて固めるだけ。最後に、自身で描いたシールを貼れば、世界にひとつだけのリップクリームが完成だ!

  • ラベルはセンスが問われる作業

ちなみに、ここでは「椿乃(ツバキノ)」の商品を購入することが可能。筆者も、肌や髪、爪などに使える便利な「椿オイル ナチュラル12ml」(1,650円)をゲットした。個人的に、椿オイルの独特の香りが苦手だったのだが、このアイテムは無臭なので使いやすい!

  • 「椿オイル ナチュラル12ml」(1,650円)

そのほか、食用椿油や石鹸などさまざまなアイテムがあるのでぜひ、お土産も同時に手に入れてみてはいかがだろうか。

■今、注目のホテル「五島リトリート ray」

今、五島には新しいホテルが続々と誕生しているそうだが、その中でも2022年8月に誕生したばかりの高級リゾートホテル「五島リトリート ray」を紹介していこう。

本ホテルのコンセプトは「祈りの島、光の宿」。教会を表現したというレセプションにはステンドグラスの窓があり、さらに、スタッフの衣装も神父をイメージして作られているという。

  • 写真右上がレセプション

ロビーを入ると、目の前には吸い込まれてしまいそうなほどの大きな窓が! そしてもちろんここからも青々とした海を一望できる。また、館内からは福江島のシンボル「鬼岳」を眺められるのも個人的には、うれしいポイント。

  • ロビーに入った瞬間、圧巻の景色

  • 標高315mの鬼岳。名前とは反対に丸みを帯びた形状がかわいらしい

客室は26室すべてオーシャンビュー・露天風呂付となっており、備え付けの食器やインテリアも洗練されている。五島の大自然に抱かれながら、ラグジュアリーな非日常感を満喫できること間違いなし。

  • すべてオーシャンビュー・&露天風呂付

  • 部屋に置かれているアイテムもオシャレ

さらに、館内にあるスパ施設「ray spa」では、五島の椿オイルを使用したスパトリートメントを受けられる。とにかくリゾート気分を味わうなら、今ホットなホテル「五島リトリート ray」がオススメだ。

  • 椿オイルを使ったマッサージが体験可能

■「椿茶屋 香珠子」で五島の幸を堪能!

夜ご飯の舞台は、食事処「椿茶屋 香珠子」。囲炉裏端を囲むスタイルで、五島グルメを楽しむことができる。

  • 食事処「椿茶屋 香珠子」

地元でとれた種類豊富な魚介類や野菜をはじめ、五島牛や五島美豚など、贅沢な食材が目の前に並べられる。それを、スタッフの人たちが丁寧に囲炉裏で焼いてくれるので、焼きあがったら塩や調味料を添えて、シンプルにいただく。素材自体のうまみが濃厚で、本当にどれを食べてもおいしい……。

  • 五島牛や五島美豚など、贅沢な食材がテーブルを彩る

ちなみにお酒好きの人には、やっぱり焼酎を飲んでほしい! 五島列島酒造が造る地酒「五島麦」「五島芋」は、飲みやすく料理との相性もバッチリ。ぜひ、五島ならではのお酒をあなたも堪能してみては?


地元の人によると、「福江島」はできれば2日間かけてゆっくり観光するのがオススメ。五島列島に行くならぜひ、観光スポットも多い福江島をじっくり訪れてはいかがだろうか?