アプリが参照する位置情報は、必要に応じてレベルを調整できます。あるアプリは起動しているときだけ許可し、あるアプリは常に許可、またあるアプリは一切不許可などと指定することにより、位置情報という重要なプライバシーを必要以上に外部へ晒さずに済むようになります。
位置情報のレベルでもっとも寛大なものは「常に」です。アプリがアクティブな状態(画面に表示されている)だけでなく、バックグラウンド動作(表示されていなくてもシステム上では動作を続けている)でも位置情報の取得が可能になるため、位置情報が途切れることがありません。アプリが必要とするときには必ず最新の位置情報がある状態です。
そのように最新の位置情報を必要とするアプリは、スマートウォッチの管理アプリが好例です。ランニングの経路を記録しようとすれば、一定の秒数ごとに正確な位置情報を記録しなければなりませんが、それが可能になるのは「常に」です。アプリがアクティブなときだけ位置情報を取得する「このAppの使用中」では、iPhoneがロック状態のときなどに記録できなくなるため、正確性が低下してしまいます。現在位置が放送取得の判断基準となるラジオアプリも、「常に」を選ぶほうがいいでしょう。
しかし、「常に」を選択されたアプリは、位置情報を取得する回数が増えるぶんバッテリー消費量が増えます。増える量はそれほど多くないものの、しばらく利用し「このAppの使用中」で支障ないアプリについては、敢えて「常に」を選ぶ必要はありません。