薬ビンに入っている「ビニール」。錠剤を出すたびに取り出すのはちょっと邪魔だけど、これって捨てるべき? それとも元々入っているものだし、そのままにしておくべき!?
医薬品メーカー・第一三共ヘルスケアが手掛けるYouTubeチャンネル「ねこいちさん(@neko_ichi_san)」より、意外と知らない薬ビンに関する雑学をご紹介します。
「クイズだにゃー!」と出てきたのは、このチャンネルのキャラクターである「ねこいちさん」。
薬ビンの錠剤の上に詰められているクシャクシャのビニール、あれはビンに戻すべき? 捨てるべき? 〇、それとも×、どちらでしょうか?
正解は………
正解は「×」!! この雑学、知っていましたか?
薬ビンに入っているビニールの詰め物は「捨てるべき」だそう。でも、なぜ捨てたほうがよいのでしょうか?
そもそもあのビニールの役割は、薬のビンを輸送するとき、衝撃をおさえて錠剤が割れたり欠けたりするのを防ぐためのもの。家電の段ボールに入っている発泡スチロールや、割れやすいものを包むプチプチのような役割があるんですね。
輸送時にしっかりと役割を果たしたビニールの詰め物ですが、開封後、ビンに戻すのはNG! その理由は2つあるといいます。
ひとつめの理由は「錠剤の品質を変化させる原因になること」。実はビニールは湿気を帯びやすい性質があるため、開封後も詰め物を入れたままにしておくと、湿気のせいで錠剤の品質が変化してしまうそう。
薬の保管場所などに気を使っていても、ビニールの詰め物を入れておくだけで品質が変わってしまうのは避けたいところですよね。
そしてもうひとつの理由は「ビニールの出し入れを繰り返す時に起きるトラブル」です。詰め物を出したり入れたりすることで、ビニールに付着したゴミが混入したり、取り出す時に薬が引っかかってこぼれてしまう可能性も。毎日毎食に開け閉めすることが多い薬ビン、こんなトラブルを防ぐためにも、ビニールの詰め物は開封したらすぐに捨てましょう。
こちらの雑学は、YouTubeの動画「ねこいちさん」で紹介されています。クリっとした目がかわいい猫のねこいちさんが、薬や健康にまつわる様々な雑学を教えてくれますよ。
医薬品メーカーの第一三共ヘルスケアがなぜこのチャンネルを手掛けているのか、そしてねこいちさんとは何者なのか、YouTubeチャンネル「ねこいちさん」担当者の方にお話を伺いました。
「ねこいちさん」担当者に聞いてみた!
――薬ビンに入っているあのビニール、入れたままにするが正しいと思っていました。「薬ビンのビニール」投稿のきっかけは?
社外の方と会話をしている時、「あの薬ビンのビニールって何のためにあるんですか?」という質問をたまたまいただいたんです。社内では当たり前とわかっていることでも、生活者の方にお伝えできていない情報はあるのだなと気づきました。
お客様自身も疑問に思っていないことは、解説するQ&Aのコンテンツもなければ、電話でお問い合わせをいただくこともありません。こういった「情報になってないけれど有用なコト」はまだまだあると思います。
――確かに、「これってどうだっけ?」と思うことは意外と多いものですよね。「ねこいちさん」チャンネルではどのような動画を投稿されているのでしょうか。
日々生活をするなかで、「病院に行くほどではないけれど、生活の質を下げている」そんな気になる症状はどなたでも時々あると思います。「ねこいちさん」のチャンネルでは、こうした身近な症状のためのセルフケアを「薬の正しい使い方」と共に紹介しています。
天候やイベント、昨今のニューノーマルで気になる症状の原因を知って対処する方法などを紹介していますが、「原因や対策がマジメになりすぎず、楽しんだ結果、理解できることや、明日から意識・実践できること」を伝えられるよう気を付けています。また自己判断で逆に悪化しないよう、病院受診の見極めの紹介も意識しています。
ほかにも「薬を飲む"食間"っていつ?」「目薬の正しいさし方は?」といった内容も投稿しています。他にも「今それ言う!?」というシチュエーションで紹介するシリーズでは「育毛剤を使うオススメのタイミング」「風邪に負けない体をつくるコツ」をお伝えしています。
――「ねこいちさん」チャンネル誕生のきっかけは?
第一三共ヘルスケアでは2010年頃から「くすりと健康の情報局」という疾患啓発サイトを運営しております。この数年、スマホで検索できることから訪問者が毎月100万人を超える規模に成長しましたが、このサイトを見る方は「症状が出てから困って調べている人」なんです。「症状が出る前」に予防し、いざ症状が出ても早い段階で正しい対処法を知ってもらうほうが良いと考えました。
とはいっても、面白くないことや興味ないことを毎日調べたり勉強したいとは思いませんよね。そこで「愛着が沸いてついつい見ちゃう」個性を持つ「ねこいちさん」というキャラクターをつくり、「YouTube×アニメ×週2回配信によるセルフケア啓発」という発信スタイルを続けています。
――「ねこいちさん」はどんなキャラクターですか?
第一三共ヘルスケアのコーポレートスローガン「Fit for You 健やかなライフスタイルをつくるパートナーへ」を体現するキャラクターです。自宅に「くすり箱」を家に置かれている方も多いと思います。これまで当社は「製品」でこのお手伝いをしてきました。「ねこいちさん」は、家のなかで家族の元気を見守る「ねこ」のような存在として、これから当社が「情報」を通して健やかなライフスタイルづくりのお手伝いをするための役割を担ってもらっています。
また、当社の社名をなぞり、ヒゲが1本・3本になっているキャラクターデザインもぜひご注目ください!
――今後はどんな動画を予定していますか?
薬や身近な症状に関する「とっつきにくいけど知れば面白い」情報はまだまだ沢山あるので、「ねこいちさん」ワールド全開でお届けしたいと思っています。
特に「子どもの頃は家にある薬をなんとなく使っていたけど、一人暮らしや自立をして、セルフケアのコツを自分自身でちゃんと知っておきたい」という若年層の方々に伝えたいですね。情報が役に立てば、長い人生のQOLが変わるはずです。面白がってもらいながら、気づけば日々のちょっとした指針になる動画にできれば良いなと考えております。
かわいくて、時にはちょっとシュールな「ねこいちさん」。普段何気なく使っている薬や気になる健康のことを知るきっかけになるかもしれません。ぜひ、チェックしてみてはいかがでしょうか?