JR北海道の新型車両737系がこのほど姿を現した。737系は老朽化したキハ143形気動車などを置き換える通勤形交流電車として、計26両(2両編成×13編成)を製作する予定。2023年春までに順次落成し、室蘭本線室蘭~苫小牧間で運用を予定している。

  • JR北海道の新型車両737系。車体前面は黒色をベースにライトグリーンと黄色を取り入れた

新型車両737系に関して、日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)で製造され、11月28日にJR下松駅を出発したと報じられた。今回新製された2編成4両は機関車で山陽本線から東海道本線へ輸送され、11月29日には大阪府・京都府の東海道本線(JR京都線)などで737系を見ることができた。

737系はJR北海道の通勤形電車で初めてワンマン運転に対応した車両となる。車体はアルミ合金製(先頭部は鋼鉄製)。優しさが感じられ、親しみやすく明るく若々しいイメージとして、淡いピンク色の塗装を車体側面に施した。車体前面は黒色をベースに、JR北海道のコーポレートカラーであるライトグリーンと警戒色の黄色を取り入れたデザインに。既存のキハ143形と比べて19cmの低床化を図り、乗降口のステップをなくしたという。最高運転速度は120km/hとされている。

  • 車体側面は「さくらいろ」をイメージさせる淡いピンク色の塗装に

定員は1号車136人(座席49人 / 立席87人)・2号車133人(座席44人 / 立席89人)、2両合計で269人(うち座席93人)。車内はオールロングシートで、乗降ドアに外観と共通する淡いピンク色を採用したとのこと。バリアフリー化も推進し、各号車にフリースペース、2号車に車いす対応トイレ・車いすスペースを設置。照明にLEDを採用するなど、消費電力の低減にも努めた。