ACHAプロジェクトは11月24日、「虐待を受けた児童・生徒のSOS発信に関するアンケート調査」の結果を発表した。同調査は6月~11月、過去に虐待を受けたことがある1,005名を対象に、 SNS(Twitter、TikTok、Facebook、Instagram)上で実施した。
学校への相談の有無について聞くと、男性の75.2%、女性の73.2%が「相談しなかった」と回答した。「相談した」と回答したのは、男性23.1%、女性24.8%で、4人に1人の割合となっている。
学校で相談した相手は、男女とも「担任」(52.6%)が最も多かった。以下、「保健の先生」、「友達」、「スクールカウンセラー」と続く。
相談した時期は、男女とも「中学校在籍時」(男性44.3%、女性43.2%)が最も多かった。
虐待の種類について聞くと、女性は「心理的虐待」(80.1%)、男性は「身体的虐待」(74.3%)が最も多かった。虐待者の割合は、母親が66.3%、父親が56.5%だった。
自由回答では、教師に相談した際の嬉しかった対応として、「話を聴いてくれた」が多かった。教師か話を聴いたことで、虐待を受けた者が「一人てはない」ことを実感てきたことがわかった。一方で、「相談したことを断りなく親に伝えたり、親の味方をされ責められたりしたことが嫌だった」という声もあった。こうした対応によって状況かより悪化したケースも確認できている。
相談後の状況の変化について尋ねると、「何も変わらなかった」(37.3%)が最も多かった。「親と学校が話し合い、状況が改善された」は、合わせてわずか7人(女性6人、男性1人)となっている。